3回の来院で完了!千賀デンタルの短期虫歯治療とは?| 千賀デンタルクリニック中野マルイ院:西尾紘輝先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー
貴院のホームページに『短期の虫歯治療』との記載がありましたが、通常の治療と何が違うのでしょうか?
通常よりも少ない通院回数で治療を終えられる治療で、患者さんからご好評をいただいています。
通常、1度のご来院で多くの治療を進めることができず、何度も通院してもらう必要があります。一方で当院では1回のご来院で治療を大幅に進めることで通院回数を抑え、短期間で治療を終えることができます。
例えば、虫歯治療で神経を取る際に、通常の治療の場合は最低でも5回通院していただく必要がありますが、短期の虫歯治療であれば通常は使わない器具を活用することで、3回程度に短縮することができます。そのため、何度も通院するのが難しい仕事が忙しい方にご利用いただくケースもあります。
なお、短期の虫歯治療は保険適用外になりますが、自由診療だからこそ治療が非常に丁寧であることも喜ばれるポイントで、他県から来られる患者さんもいらっしゃいます。
治療の際に患者さんが気になるのは痛みだと思うのですが、痛みを軽減する工夫は何かされていますでしょうか?
麻酔の温度を人肌に温めて、2回に分けて打つことです。
いきなり歯茎に麻酔を打つと非常に痛みを感じてしまいますので、当院では2段階に分けて麻酔をしています。
まず表面麻酔をおき、その後浸潤麻酔をしてあげることで、刺入時の痛みを抑えることができます。
また、麻酔の温度も痛みに影響します。温かすぎたり冷たすぎたりすると麻酔液が入ってきたことを身体が敏感に感じとり、痛みとして反応します。そのため、人間の体温と同程度の36〜37°Cに温めてから打つようにして、痛みを和らげています。
自身の体験として、麻酔がなかなか効かず、徐々に麻酔の量を足してもらったことがあるのですが、一度に大量に麻酔を打つことはできないのでしょうか?
麻酔を徐々に足していくことが痛みを抑えるための理想のフローとされています。
表面と歯茎に麻酔を打っても尚、痛みを感じる患者さんには、麻酔を同じ箇所に追加注入するのではなく、歯根膜という歯と骨の間に麻酔を注入しています。
これを聞いて、麻酔が効きづらい患者さんは「最初から歯根膜へ注入して欲しい」と思われるかもしれませんが、歯根膜への麻酔注入はかなりの痛みを伴います。そのため、表面麻酔だけではなく歯茎に麻酔を注入した上で、段階的に麻酔を足していくことが理想のフローとされています。
歯科治療で一番工夫されていることは何でしょうか?
拡大鏡を用いることで細かいところまで鮮明に確認できるので、治療の精度が上がります。
中野マルイ院では、ほぼすべての治療に拡大鏡が用いられています。この拡大鏡を使うと、最大で8倍までクローズアップできるため、歯茎の状態や歯茎の中までしっかり確認できるんです。
また、拡大鏡を用いれば、細かい部分まで詳細に観察可能なため、小さい手術器具を使っても、正確な位置に器具を操作し、治療を進められます。たとえば虫歯治療の際にいきなり深いところを削らずに、少しずつ削ることができるため、施術中の痛みの軽減や術後の痛みや腫れの軽減にも繋がります。
また、セラミックなども拡大鏡を使うことで精密に型取りができます。精密に型取ることで、隙間から細菌が侵入し虫歯が再発してしまうリスクの軽減や、正確な噛み合わせが期待できます。
拡大鏡を使うことで、虫歯再発リスクも抑えられるのですね。ちなみに、虫歯にならないように自分でできる予防法はありますか?
正確なブラッシングを日々行っていただくことが大切です。歯ブラシの当て方、圧も大事なポイントです。
昼間に仕事をされていると、昼の歯磨きを怠ってしまう方も多いかと思いますが、やはり1日3回必ず歯を磨いていただきたいです。また、歯を磨くだけでは歯垢が取れないため、歯間ブラシやフロスを1日1かい使用することもお勧めします。
さらに、歯の磨き方で大切なポイントは、ブラシの当て方とブラッシングの圧です。歯と歯茎の間にブラシの毛を入れる、小刻みに動かす、部位によっては横ではなく縦にブラッシングする、ブラッシングの圧をかけすぎない、この4点が大切です。
とはいえ、正しく磨けているかどうかは、自分ではわからないと思いますので、ぜひ歯医者で確認していただきたいです。当院も、来院された患者さんには必ず最初にブラッシング方法をお伝えしています。
親知らずは見えていなくても生えていることがある!?
親知らずは必ず抜歯した方がよいのでしょうか?
痛みを抑えるためだけでなく、虫歯予防のためにも抜歯をおすすめします。
親知らずが少しでも頭を出している場合は早めに抜くことをお勧めします。というのも、少し生えてきた親知らずは十分に磨けていない場合が多いです。
また、親知らずとその手前に生えている歯の間には食べ物が詰まり、菌が増殖し、虫歯になってしまうケースが多いので、虫歯予防としても親知らずは抜歯をおすすめします。
さらに、日本人は骨格が小さいので、親知らずが顎に入り切らず横向きに生えていることがあります。その場合、頭を出していない親知らずが歯茎の中で手前の歯を横向きに押し出し、炎症を起こす可能性があります。自分では親知らずが生えているかどうか見えないため、奥歯に痛みや何か違和感が生じた場合はお早めに歯科医にかかってください。
親知らずの抜歯はやはり痛いのでしょうか?
上あごに生える親知らずか、下あごに生える親知らずかによって変わってきます。
上の親知らずの抜歯は、生え方によりますが、頭が出てきているようであれば、腫れたり痛みが強く出ることはありません。
下あごの親知らずに関しては、真横を向いている場合や、神経に近い場合は術後の痛みや腫れが強く出ることがあります。その際、腫れは1週間ほど続くと考えてください。
ちなみに、親知らずの根が深いもの、神経に近いものに関しては、当院では口腔外科大学病院の先生をお呼びして手術を行います。抜歯のプロフェッショナルが手術をすると、普通よりも手術時間が短く、痛みも軽減されることがわかっています。
他院で大学病院をご紹介して抜歯を行うとなると、通常3〜4ヶ月先の対応になってしまいますが、当院の場合、口腔外科大学病院と提携しているため1ヶ月弱で手術を受けられます。親知らずに痛みを抱えている患者さんにはお喜びいただいています。
他院とはここが違う!千賀デンタルクリニック中野マルイ院の入れ歯作りの秘密
入れ歯の作成方法やメンテナンス方法についても教えていただけますでしょうか。
初めに型取りを2回行い、噛み合わせを調整してセットします。自宅でのケアを行っていただく必要もあります。
入れ歯を作成する際は、最初に型取りを2回行うことで精度を上げています。最初の検査から完成まではおおよそ2ヶ月かかり、5〜6回ほどの通院が必要です。
また、歯の状態によって作成手順が異なります。たとえば歯周病傾向の強い方に入れ歯をする場合、残っている歯の動揺を検査し、保存の可否を確認して、一口腔単位で入れ歯の設計を進めていきます。また、入れ歯をセットしてからはメンテナンスに来ていただき、入れ歯の内面、かみ合わせの確認、調整をやっていきます。
なお、入れ歯は自宅でのメンテナンスも必要で、就寝中は入れ歯の洗浄液でつけ置き洗いをしてもらっています。歯医者だけではなく、ご自身で日々メンテナンスを行っていただくことでより清潔に保つことができます。
歯科医を目指したのは、身近な人がきっかけだった
先生が歯科医を目指されたきっかけはなんだったのでしょうか?
祖父が岡山で歯科クリニックを経営しており、患者さんから頼りにされている姿にずっと憧れていました。
わたしが小さい頃は、学校の帰りに祖父のクリニックに立ち寄ってから帰るというのがルーティンでした。祖父の仕事姿や患者さんが笑顔で帰っていく姿を見たり、少しだけ手伝いをさせてもらったりする中でゆくゆくは自分も祖父のような歯科医になりたいと思うようになりました。
元々、祖父にも「いつかこのクリニックを継ぎたい」と伝えてはいたのですが、その夢が叶う前に祖父が亡くなりました。祖父が生きている間に叶えることはできませんでしたが、将来的には岡山に帰って歯科医をしたいと思っています。
患者さんと接する上で大切にしていることがあれば教えてください。
患者さん一人一人に合わせたコミュニケーションを取ることを意識しています。
患者さんはそれぞれ性格やタイプが異なるため、一人ひとりに合った適切なコミュニケーション方法を見極めることを大切にしています。
たとえば最初は遠慮がちな患者さんに対してはグイグイ切り込まずに適切な距離を持ち、患者さんのコミュニケーションに合わせて接しています。
反対に、最初からフランクな患者さんに対してはこちらも最初からフランクでありながら正直に口腔内の状態をお伝えして、適切な提案をさせていただいています。
貴院にこれから訪れる方に向けてメッセージをお願いします。
痛みに敏感な方や、歯を失った方にはぜひお越しいただきたいです。アットホームな医院でお待ちしております。
当院では、拡大鏡を使うことにより、痛みを最低限抑えた治療を提供しています。また、入れ歯治療に関する経験が豊富ですので、歯を失った方にもお越しいただきたいです。
また、「歯医者は無機質で怖いところだ」「あまり行きたくない」と思っている患者さんが多いかと思いますが、当院では患者さんが来院したいと思えるような”明るい良い雰囲気”をとても大切にしています。
医師だけでなく衛生士や歯科助手を含め、クリニックで働く全員が笑顔でアットホームな雰囲気であることを心がけているので、安心して通っていただきたいです。