脂肪を均一に綺麗にとるのは当たり前。豊富な経験と美的センスに基づいた理想的なプロポーションを作る秘密｜Casa de GRACIA GINZA　樋口 隆男先生

こちらの症例では、当院がメインで行っている「ベイザー脂肪吸引」を施術しました。

今回は、全部で約2500ccの脂肪を取りました。脂肪量については、施術のやり方によっても異なるので、単純に太ももだから何cc、 お腹だから何ccという表現はできないのですが、この方の場合は2000ccから2500ccぐらいの吸引が平均だと思われます。

また、筋肉量が少ない方・BMIが大きい方などの特徴がある方は、比較的脂肪量は多くとれる傾向にあります。一方で、アスリートや普段から筋トレしていて骨が太く筋肉が多い方は、皮下脂肪が少ないため、採れる脂肪量が少ない傾向にあります。

体内で脂肪が溶解されるため、実際に吸引される脂肪の体積は従来の方法よりもおのずと少ない数値になります。たとえば、従来の脂肪吸引で2000ccぐらいの脂肪が取れた場合、ベイザー脂肪吸引では同じ効果を得るために2200ccから2300ccぐらいの脂肪を吸引することになります。

従来の脂肪吸引は、掃除機で吸い出すようなイメージがあると思いますが、脂肪を吸うという点では同じです。施術の仕方としては、従来の脂肪吸引が「麻酔液をかけて吸う」というシリンジ法を採用しているのに対し、ベイザー脂肪吸引は「麻酔液をかけた後、超音波で溶かしてから吸う」という違いがあります。

その他の一般的な脂肪吸引（ボディジェット、アキーセル、ライポマティックなど）とは壊す手間が異なるだけで、麻酔液をまくのと吸うのは皆同じになります。

当院がベイザー脂肪吸引を採用している理由としては、従来の脂肪吸引では困難とされていた皮膚直下の浅い脂肪層や、硬くなって繊維質化した脂肪へアプローチできることと、吸引する際に使用するストロー状の棒の種類が豊富であることが挙げられます。美しいデザインを形成していくためには、曲線のものや細いもの、長いものなど幅広く揃っている方がやりやすいからです。

なお、他院の先生から人気のあるアキーセルは、脂肪をあまり壊さず中間層の脂肪を優しく取ることができるため、脂肪注入豊胸やお顔への脂肪注入に適しています。

ただ脂肪を取るだけなら誰でもできますが、脂肪吸引が上手な先生の条件としては、均一に綺麗に取れることだと思います。デザインにこだわりたい私にとってはそれは当たり前で、その方の筋肉に合わせた丸みを作ったり、フォルムや影・ハイライトなどに合わせて削っていったり、 ハイライトのためにあえて少し残してみたりして、綺麗なラインを作りたいと思っています。

症例のゲストに対しては、気にされていた内側の膨らみと外側の張り出し部分をしっかりと削ることと、お尻からふくらはぎにかけて、まっすぐしたラインを作ることを意識しました。やはり、ラインを整えることで綺麗なフォルムの仕上がりになり、脚長効果も感じられると思います。

中には、限界まで脂肪を吸って欲しいという希望もありますが、私は先を見据えた吸引のやり方が一番良いと思っています。ギリギリまで脂肪を取れる方にはもちろん取りますが、リスクが懸念される場合はリスクを説明した上で、限界の吸引量や仕上がりをご提案します。

ご提案の際には、骨格や皮膚のたるみ具合を見てアドバイスを変えるようにもしています。理想とする方がいるかもしれませんが、自分に合った綺麗な足や部位を目指すことが一番だと思いますね。

当院では、手術中に静脈麻酔と局所麻酔を使っていくため、術中に痛みで目が覚めてしまうことはまずありません。

一方で、太もも全体の脂肪吸引は、脂肪吸引の中で最もダウンタイムが長く、きついものだと認識していただきたいと思います。術後は、腫れや内出血が起こり、時にはふくらはぎあたりまで痛みが降りてくることもあり、日常的な動作の制限が生じるほどです。

術後の痛みは麻酔が切れてくる頃から出てくる方が多く、術日の夜から翌日がピークとなります。2、3日後には腫れてきて、 腫れによる痛みも出てくるでしょう。ただし、痛みの感じ方、むくみ方、腫れ方、内出血のなり方には個人差があります。

ダウンタイムは、3ヶ月程度続きますが、吸引する量によっても変わってきます。ギリギリまで取るとなると、半年ぐらいは想定しておくと良いと思います。基本的には2、3日後ぐらいから仕事復帰、日常的な動作が可能になります。

インディバは、むくみの軽減や拘縮の早期改善が見込める施術です。拘縮があるといつまでたっても仕上がらないので、早く仕上げたい場合には効果的といえます。

巷では、脂肪吸引の後に受けると良いといわれていますが、手術の前にインディバをすることで、 ダウンタイムが軽減できるという効果もあります。

※補足：インディバとは、身体の深部を温めることを目的とした電磁波エネルギーによる高周波温熱治療器。脂肪吸引におけるダウンタイムを軽減するといわれている。

当院では、拘縮が取れない方に対しては、具合を確認してマッサージ方法などをアドバイスしています。通常の方とモニター様で術後の来院のタイミングは違うのですが、モニターの場合は、1ヶ月後、3か月、半年後で写真撮影があるので、その時に見させていただきますし、通常の方は3か月から半年後に経過を診せに来ていただくと良いと思います。

脂肪の質は個人差があるので、採った脂肪を見ながら適用を考えます。

また、1度脂肪を採ったところは繊維化して、組織が少し固くなり、脂肪細胞よりも繊維の組織が多くなります。したがって、一度採った部位は注入に向かなくなるため、脂肪が残っている別の部位からかき集めてくることになります。

ただ、脂肪細胞は個人差によるところも多く、年齢や性別、部位によっても脂肪の特徴や鮮度が変わってきます。採った脂肪の状態をみて、最良の脂肪作りをするように細部までこだわっています。

「脂肪の作り方」としては、ベイザーで特殊な超音波をかけるのですが、エネルギーの量・ベイザーをかける時間の調整が大切になります。さらに、どれくらいの深さに超音波をかけるのかによっても変わってきます。常に脂肪の状態を見ながら、遠心分離機の時間や圧力を変えたり細かなところまでこだわることで、脂肪の定着にも関わってくると思うんです。

そのため、脂肪吸引は単純にとればいい、作ればいいってものではなく、先生の手腕にもよるところが大きいですね。

なお、当院では採取した脂肪をお胸やお顔に注入される方が多く、若い方ではこめかみにされる方もいらっしゃいます。

脂肪吸引をした部位は、脂肪細胞が減少するため、基本的には脂肪がつくことはありません。ただ、5キロ以上太ってしまうと、内臓脂肪や他の部位に脂肪がつくことはあります。そのため、脂肪吸引したからと言って、運動療法や食事療法などを怠るのは好ましくありません。

また、脂肪がなくなると余った皮膚のたるみがどうしても出てしまいます。特に体重の増減が激しい方は、皮膚がたるみやすいとされているため、術後の体重のコントロールには気を付けておくことが重要です。たるみの対策としては、ストレッチをして、しっかりと皮膚を伸ばしたり縮めたりすることや筋トレが良いと思います。

近年は、さまざまな治療法が出回っていますが、中途半端な脂肪吸引はおすすめできません。やるならしっかりとやる、やらないならやらないと決めることが良いと思います。また、根こそぎ吸引などのやりすぎな脂肪吸引は、皮膚が壊死して腐ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

当院での豊胸手術は、シリコンバック豊胸、コンデンスリッチ豊胸、ハイブリッド豊胸の3種類をメインとしています。

当院では、どういったバストを理想としているのかによって、施術を使い分けています。たとえば、3カップ、4カップ上げていきたい方には、脂肪注入を複数回かバックを入れる判断になります。脂肪注入を選択した場合は、脂肪をどれぐらい採れるかによっても治療計画が変わり、脂肪が取れない方にはシリコンバック単体でおすすめすることもあります。

たとえばハイブリッド豊胸は、シリコンバッグと脂肪注入を同時に入れる施術です。バレたくない方や、採る脂肪が少ない方などにおすすめすることが多いです。少し小さめのバッグを入れてハイブリッドにする場合もありますし、大きいバッグを入れて、さらにデコルテあたりに少々入れたい方もいらっしゃいます。

また、当院にはヒアルロン酸豊胸メニューもありますが、基本的におすすめしていません。なぜなら、学会でもあまり推奨されておらず、しこりの原因や硬さの原因になるといわれているからです。豊胸手術の種類は多いですが、しっかりとおすすめできるものをご提案するようにしています。

豊胸手術においてデザイン性を高めるには、脂肪注入が向いています。症例では、デコルテや胸の谷間に脂肪を入れたことで、バージスラインを広げ、全体的なボリュームアップを図りました。症例では、250ccから300ccぐらいの脂肪を注入しています。

術後、脂肪が吸収されないためには、良い脂肪を良い場所に適量入れることが重要なポイントです。注入量は皮膚の状況によって決まるので、一人ひとりのキャパに合わせた適切な注入量を入れることも重要です。さらに、バストだけでなくバスト以外のデコルテやバージスラインに注入し、少し幅を広げることで、注入量を増やすこともできます。

また、術後はアフターケアがとても大事になります。タバコやアルコール、マッサージなどは控えるようにして、術後半年間はダイエットを控えてください。また、ホールド感のあるワイヤーのないブラの着用をおすすめします。

シリコンバッグ豊胸のメリットは、ダウンタイムがかなり短いことです。その反面、場所によっては傷が目立つことや脂肪注入に比べて痛みが強いことがデメリットになります。脂肪注入と比較して大体2倍から3倍ぐらいの痛みが伴う可能性があります。

コンデンスリッチ豊胸（脂肪注入）のメリットは、傷が小さいことです。バスト自体のダウンタイムもほぼありません。その一方で、脂肪を採取してきた部位のダウンタイムが強い点はデメリットです。さらに、しこりができやすいリスクもあるため、しこりを作らせない注入方法や、注入量が重要になってきます。

ハイブリッド豊胸の痛みやダウンタイム、傷についてはシリコンバッグとコンデンスリッチ豊胸（脂肪注入）を合わせたイメージになります。脂肪注入単体での施術と比較して脂肪量が少量で済むため、脂肪吸引側のダウンタイムも短くなります。

これら3種類の施術方法の選び方としては、それぞれにメリットデメリットがあるので、その方の希望とボディーラインに合わせてご提案していくようにしています。

コンデンスリッチ豊胸（脂肪注入）の傷は、3mmぐらいの傷が脇または乳輪の中にできるだけなので、ほとんどわからないと思います。

一方で、シリコンバッグの傷は、入れるバッグの大きさが200cc前後であれば、3cmぐらいの傷、300cc～400ccほどになると3.5cmぐらいの傷ができます。

バック挿入時は、腋窩（ワキ）または乳房下縁から挿入します。今までは腋窩（ワキ）からの挿入を希望する人が多い傾向にありましたが、最近は夏場にノースリーブや水着を着ることで腋窩（ワキ）の傷を隠したいという方も増えたため、乳房下縁の要望も増えてきましたね。

痛みについては、乳房下縁の方が痛みが少ないと思います。個人差はありますが、大体半年ぐらいで赤みが消えて傷は目立たなくなってきます。

当院の強みは、ボディの手術に特化していることです。脂肪吸引や脂肪注入に特化したクリニックはいくつかありますが、他の施術はできない一点集中型が多いんです。それに比べて当院は、ボディのたるみ改善・婦人科形成・お顔の施術まで幅広くご提案することができます。

また、美しいボディを作っていくために、ボディスキンの提案も行っています。施術によってボディラインを綺麗にしたのに、お尻や背中にニキビや肉割れがあると残念ですよね。見た目も美しく、綺麗になってほしいという想いから、今後もさらにより良いご提案をするために色々と検討中です。

今後は、綺麗な縦べそを形成することにも取り組んでいきたいと思っており、日本にないものをどんどん取り入れていきたいですね。

ボディコントアリングでは主に、脂肪吸引、脂肪注入、たるみ治療、糸リフトなどをカスタマイズし、理想のボディラインを作り上げます。

例えばこちらの男性症例の4Dスカルプト（腹部全体と腰の脂肪吸引）では、単に脂肪吸引だけでなく筋肉の輪郭を強調し、彫刻のような美しいメリハリのあるボディラインを作っています。

また、こちらの女性の症例では、元々胸から腹部まで全体的に垂れていましたが、腹部全体のベイザー脂肪吸引、たるみ取り、ヘソ移動により、腰のラインが綺麗に出て、全体的になめらかで曲線のあるボディになりました。

部分的な脂肪吸引や脂肪注入はもちろん、ボディ全体のバランスを重視したデザインをお望み・お悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。

脂肪注入や豊胸などは安い料金で施術ができるクリニックも多くありますが、安いから良いわけではありませんので、自分が信頼できる先生に依頼することが大切だと思います。

そのために、色々なクリニックで実際に先生の話を聞いて、自分自身が良いと思える選択をしてほしいです。そのなかで当院にもぜひ、一度気軽にカウンセリングに来ていただければ嬉しいです。