価格を抑えて堅実に！多種多様なニキビ治療を提供｜二子玉川ファミリー皮ふ科：玉城 有紀 先生

そもそも、ニキビができる原因を知らない方は意外に多いのではないでしょうか。よく「チョコレートを食べるとニキビが増える」と言われますが、特定の食べ物がニキビの直接的な原因となるわけではありません。問題なのは、チョコのような甘いものを欲してしまうストレスの方です。

ストレスの他にも、睡眠不足や便秘などの生活習慣の乱れがニキビのもとになります。また、生理前や生理不順のときに起こるホルモンバランスの変化も原因のひとつです。

体に負荷がかかると皮脂の分泌が促され、皮脂をエサにしているニキビ菌が増えます。さらに、古い角質や皮脂で毛穴の出口が塞がれると、ニキビ菌が毛穴の中で炎症を起こしてニキビが大きくなってしまうのです。

患者さんの希望にもよりますが、ほとんどの場合は保険適用の治療から始めます。保険適用の基本的な治療は、抗生物質を含んだ塗り薬やピーリング効果のある塗り薬です。

抗生物質は炎症を抑えるために、ピーリング効果のある塗り薬は毛穴の詰まりを改善させるために処方します。加えて、改善のペースが遅い方には漢方薬を処方することもあります。

すぐに治ると思って来られる患者さんも多いですが、ニキビを完璧に治すには1年以上かかる場合が大半です。皮脂詰まりのない肌を1年以上保ち続けなければ、基本的にニキビは治りません。そのため、通常は長期的な保険適用の治療で改善を図りますが、それでも治らない方や早く治したい方には、自費治療を提案しています。

自宅でケアしたい方には「ゼオスキンヘルス」というスキンケア用品を使った治療プログラムや、皮脂の分泌を抑える「アクネトレント」という飲み薬などを紹介します。

飲み薬以外では、「アグネス」という機械を使った治療も有効です。こちらの治療では、毛穴に針を刺して高周波を流し、ニキビの発生源である皮脂腺そのものを破壊します。ニキビの原因を根本から絶てるため、アグネスで治療すれば二度と同じ場所にニキビはできません。

ただし、自費治療は保険適用の治療に比べると高額なので、とくに未成年の治療に関しては保護者の方ともよく相談し、無理のない範囲の施術で治すことをおすすめしています。

ニキビの後に残る赤みは、肌の炎症と毛穴詰まりを改善し続けていれば、自然に消えていきます。ただ、自然治癒には1年半ほどかかるため、その間に新しいニキビができてしまうこともあります。そのため、早く綺麗に治したい方には自費治療がおすすめです。

自費治療であれば、美容効果のある「ケミカルピーリング」や、肌に高輝度LEDを当てる「ヒーライト」という施術が赤みの軽減に有効です。どちらもニキビ治療だけでなく、副次的な美容効果が期待できることもメリットです。（^※ケミカルピーリングやヒーライトの効果は記事後半で解説しています）

凹むようなニキビ跡ができた方には、「ダーマペン」という施術がおすすめです。超極細の針で肌に微細な穴を開けることで、それを塞ぐ治癒力を利用し、肌の再生を促す治療法です。肌の治癒に伴ってコラーゲンが生成されるため、ニキビ跡のへこみを改善する効果が期待できます。

先ほどお話したとおり、ニキビを作らないためには健康な肌を保つことが重要です。一度ニキビができてしまうと長期的な治療が必要になるため、未然に防ぐことを心がけてください。

むし歯の予防で毎日歯磨きをするように、ニキビを防ぐスキンケアを習慣づけてほしいです。せっかくニキビ治療を始めたのに、途中で辞めてしまい治療が振り出しに戻った患者さんを見ると、非常にもったいなく感じます。

また、当院ではニキビを防ぐスキンケアや生活習慣の大切さを伝えるために、YouTubeでの発信にも力を入れています。診察室でのお話を復習したり、処方された薬の知識を深めたりできるので、患者さんからは好評です。

既存の患者さんのために始めたYouTubeでしたが、今ではYouTubeをきっかけに来院してくださる方もいます。患者さんの希望も取り入れながら、これからも皮膚科医ならではの知見を活かしながら、正しくて役に立つ情報を動画で発信していきたいと考えています。

よく「皮膚のターンオーバーには28日かかる」と言われますが、それは20代前後のコンディションの良い肌における場合です。年を重ねるとターンオーバーの周期は遅くなり、一度シミや色素沈着ができてしまうと自然に除去するのは困難です。

そこで有効なのが「ケミカルピーリング」という施術です。「ミラノリピール」や「サリチル酸マクロゴール」というピーリング剤を使用することで古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促します。皮膚の再生につれて、徐々に色素沈着や赤みが改善していきます。

ただし、ケミカルピーリングは効果が出るまでに時間がかかります。色素沈着を改善するためには、少なくとも6回は施術する必要があると思っておいてください。根気よく続けていただければ、半年経つ頃から効果を実感していただけますよ。

「ヒーライト」は、医療用の高輝度LEDの光を皮膚に当てることで、真皮に存在するコラーゲンを増殖させる施術です。年齢とともに減ったコラーゲンを復活させると、肌がふっくらします。

ヒーライトはニキビ治療にも有効です。高輝度LEDを当てると、ニキビの原因となるアクネ菌を殺菌できるため、ニキビが減少します。また、傷を治す効果も高いためニキビ跡やくすみの改善もできます。

さらに、毛母細胞を活性させて毛の発育を促す効果や、腰痛や肩こりに効く作用もあるんです。良いところづくしの治療なので、注目度が高まっています。

「プラセンタ」とは胎盤のことです。胎盤には栄養が豊富で、豚は出産後に自分の胎盤を食べてしまうという話もあります。胎盤から抽出した栄養素を、注射やサプリメントで摂取する療法がプラセンタ治療です。

プラセンタには多種多様な栄養素が入っているため、さまざまな効果が期待できます。精神科ではうつ病の方が、婦人科では不妊治療の方が服用するなど、幅広く使用されています。

当院では、ニキビ治療のほか、美肌・美白用にプラセンタを処方しています。更年期障害、肩こり、疲れを改善する効果もあるので、肌以外の悩みを持つ方にもおすすめですよ。

帝京大学を卒業した後、日本医科大学の武蔵小杉病院で、専門科を決める前の初期研修を2年うけました。はじめは皮膚科医になる考えはなく、内科医を志望していました。

しかし、ローテーションでさまざまな科を経験するなか、目に見えるほど劇的に症状を改善できる皮膚科の素晴らしさに気づきました。皮膚科に来た初日に、皮膚科医の道を進もうと決心したほどです。

研修医が終わってからは、市民病院で5年ほど修行を積み、皮膚科の専門医の資格を取りました。資格が取れた頃にちょうど妊娠していたため、市民病院を離れ、出産後に家が近くて馴染みのある溝の口で最初のクリニックを開きました。

最近は美容医療専門の皮膚科も増えていますが、私は「保険診療でも肌の悩みを解決したい」という思いを強く持っています。そのため一般皮膚科であることをすぐに理解していただける名前をつけました。

溝の口で初めて開業した時は、19坪の狭いクリニックでした。患者さんの希望を聞くうちに、保険診療だけでなく美容医療もできる広さがほしいと考えるようになり、自由が丘で保険治療と美容医療の機能を兼ね備えた皮膚科を開院しました。その後二子玉川ファミリー皮ふ科を開き、今では3つのクリニックを経営しています。

溝の口で開院してから、もう11年ほど経ちました。子どもの診療のために来ていたお母さんが美容医療を受けに来たり、診察した子どもがお母さんになって子どもを連れてきたりと、家族ぐるみのお付き合いが増えています。

当院はほとんどの医師がママドクターなので、子どもの扱いに慣れていることも強みです。小さなお子さんも安心して連れてきてください。「ファミリー皮ふ科」の名の通り、これからも家族ぐるみの関係を築ける皮膚科にしていきたいと思っています。

家族で利用していただきたいので、なるべく高額な治療は提供しないようにしています。例えばシミ取りの施術では、「デルマトロン」という機械によって、1個1500円でシミを取れます。

また、流行には流されず、必ず自分でやってみて良いと思える施術を提供しています。最近では「ビジリス」というトレーニングマシンを導入しました。骨盤底筋を鍛えて尿漏れを防ぐことが目的の機械ですが、ヒップアップやダイエットの効果も期待できるんですよ。

これからも患者さん一人ひとりに寄り添って、本当に良い治療だけをご提供できればと思います。長く続く信頼関係を築きたいので、治療の無理強いはしません。ニキビ一つの相談でも、薬の使い方を聞くだけでも、肌に関する悩みができたらためらわずに足を運んでくださいね。