「1年後には少し若返るように」個人院だからこそ叶うオーダーメイドの糸リフトとは？｜shuko clinic　住吉周子先生

糸リフトは一般的には顔の引き上げ効果が知られていますが、実際には小顔効果や肌質の改善にも大きなメリットがあります。

多くの方が糸リフトで「引き上げたい」と考えがちですが、より正確には「引き締める」という表現が適しています。自然な美しさとは、単に顔を引き上げるだけではなく、バランスよく整えることが重要です。

糸リフトによる施術は、コラーゲンの増生を促し、肌のハリを改善します。これは毛穴の開きが気になる方や、肌のたるみを感じている方に特におすすめです。実際、この治療は小顔効果と肌質の向上に特化していると言っても過言ではありません。

SNSなどで見かける顔が自然に引き上がっているように見える症例もありますが、これは単に皮膚を寄せただけで可能です。しかし、余った皮膚はどうするのって話です。当院では、治療後1ヶ月、2ヶ月後の顔の変化を想定し、患者様が望む姿についてじっくりと相談を行うようにしています。

患者さまの肌質や肌の弾力、希望などを考慮しながら、糸の効果や素材などを総合的にみて決めていきます。だからこそ、価格重視で部位ごとにバラバラの医療機関で施術を受けるよりは、顔全体を考慮したさまざまな施術を提供する医療機関で行うことをおすすめします。

糸を入れるにあたっては、頬が盛り上がりすぎるのは不自然だと思います。たとえば、一度で一気に完璧にしようと強く引き上げても、固定してしまうと口が開きにくくなって、生活がしづらくなってしまいます。さらに、年齢とともに肌の変化もあるので、糸リフトはメンテナンスのように少しずつ計画していくことが良いと思います。

施術中の痛みについては、基本的に麻酔の痛みだけです。当院では、痛みに弱い方向けに笑気麻酔を併用することもできます。どちらかというと、施術後に麻酔が切れた時に痛みを感じやすいかと思います。

施術後の痛みについては、入れる糸の本数にもよりますが、おおよそ術後3日間が痛みのピークになります。施術した部位によっては、口が開けにくいこともありますが、1週間から2週間程度で徐々に痛みが弱まってくることがほとんどです。

少ない本数で引き上げをメインに行った場合、効果の持続期間は半年から1年くらいです。ただ、期間が過ぎた後も効果がゼロになるわけではないので、追加で引き締めを狙って層を変えて施術をする方もいます。

SNSなどで糸リフトはお金の無駄と言われることもありますが、重要なのは「どうなりたいか」です。効果は目的や施術方法、使用本数によって異なり、適切に行えば無駄にはなりません。例えば、脂肪層の移動を伴う場合、一本の糸では不十分で、複数本使用することで効果が現れます。顔の部位ごとにアプローチも異なるため、適切な施術を行えば無駄にはならないと考えています。

ボルニューマとはRF(高周波)を使用した治療器で、真皮・脂肪層に熱を加えることで、内側から引き締めてたるみ改善が期待できます。 さらに熱損傷により真皮内のコラーゲン生成を促し、シワの改善、肌のハリ、リフトアップ効果が期待できます。また、高周波が入ることで脂線のバランスが良くなり、ニキビ肌や毛穴などの肌質改善の効果や小顔効果も見込めます。

ボルニューマ（高周波）は、顔全体に施術ができる上にチップが小さいため、サーマクールアイのように目周りなどの細かい部分にも施術が可能です。そのため、眼瞼下垂の予防にも最適です。

引き締め効果が強いことはもちろん、血流が良くなるので、目の下のクマの改善も見込めます。美顔器を併用すると目の開きもさらに良くなるので、当院ではおすすめしています。

ボルニューマの施術に関しては、オーダーメイドで行っています。目周りの手術に抵抗がある方には、将来的な予防としてボルニューマで目周りの表面を引き締めながら、糸リフトもするなどの組み合わせも可能です。

施術の頻度は、2、3か月に1回を3回程度繰り返すことで、コラーゲンが増えやすくなります。その後は半年あけても良いですし、メンテナンスとして定期的に受けることもおすすめです。また、ダウンタイムはほぼないので、外科系の手術に抵抗がある方におすすめの施術です。

当院でもハイフを行っているのですが、ボルニューマとは、患者さまの希望や適性によって使い分けています。たとえば、深い層までの照射が必要な方は、必要な部分だけにハイフを行いながらボルニューマと併用しています。そうすることで、より価格を抑えて施術ができるようにしています。当院では、患者さまのご予算も考慮しつつ治療方針を決めています。
※補足：ハイフとボルニューマはエネルギーの種類とアプローチ可能な部位が異なる。ハイフは超音波を用いる施術で、一点に集中して照射することで、真皮層、脂肪層、皮下組織の奥にある筋膜に熱を与える。一方でボルニューマは、高周波を脂肪層全体に照射する。

ボルニューマと一般的なサーマクールの違いは、施術時の痛みと価格帯です。サーマクールは施術時の痛みが強い傾向にあります。また、機械の維持費も高いので、どうしても高めの価格設定になりがちです。一方でボルニューマは、痛みもなくサーマクールと比較すると安価で施術ができます。
※補足：どちらも6.78MHzの高周波を使う機器。

デリケートケアのエステでは、デリケート部分の経絡を刺激して全身の血流を良くすることで、骨盤の血流を促します。更年期症状に効果が期待でき、私自身もとても良いと思い、周知活動に協力しています。また、医師としてフェムケアを行うことで改善される点について説明を行っています。

デリケートゾーンに悩んでる方というのは、本来年配の方に多いはずですが、羞恥心からクリニックでの施術をしない方が多いんです。しかし、エステとなると不思議と敷居が低くなるんですよね。門戸が広い「エステ」に協力することで、患者さまのフェムケアへの悩み解決に貢献できればと考えています。

当院では、膣のヒアルロン酸メニューや漢方のお話し、骨盤底筋を鍛える椅子を用意して、施術の麻酔中や点滴中などに座ってもらうことを行っています。患者さまの中には、尿漏れが減ったので続けたいとおっしゃる方もいるので、そんな方にはエステのおすすめもしています。

私自身が本当におすすめしたい良いものだと思っているので、今後より広くすすめていきたいと思っています。また、妊活中の方にも効果的なので、そういった面からのアプローチもしていきたいですね。

いずれは、「骨盤腔内の血流を良くするツボを刺激すると妊娠率が上がる」などの話をコラムとして作って、スタッフから患者さまにも広く伝わるような仕組み作りもできればと思っています。

開院する以前に勤務していた外資系クリニックでは、自由がきかなかったんです。漢方が好きだったので取り入れたかったのですが、やはり自費も含めた漢方を使うとなると、保険内診療メインのところでは難しいんですよね。自由に広く漢方を取り入れた診療も行っていきたいと思い、開院を決めました。

大学卒業後は、内科と皮膚科の研究生を経て美容クリニックの院長に入職しました。その後、何件か院長を経験している中で、漢方が大好きになり、勉強のため漢方クリニックにも在籍したことがあります。

開院時のコンセプトは、「時間に追われない。患者さんがゆっくり相談できるクリニック」です。まるで流れ作業のような忙しないクリニックにはしたくないと思っていました。さらに、カウンセリングから治療まで全てを、自分自身が関われる体制にすることにもこだわりました。

当院に通ってくださっている患者さまとは本当に長くお付き合いしている方が多いです。　私が転院するたびに一緒に来てくださった方もいますし、長い方だと10年以上になります。

当院の特徴としては、オーダーメイドで選択できる治療です。たとえば、糸リフトを行う場合、頬を盛り上げたことによって目のたるみが気になれば、糸の追加をご提案をさせていただいたり、ボルニューマを行った場合には、ハイフが必要だと思う部位があれば、深めに当てるなど小規模なクリニックだからこそできる柔軟なオーダーメイドの治療を行っています。

今後の目標としては、引き締め系の機械をさらに導入していきたいと思っています。施術の評判だけでなく、機械目当てでも通いたいという方を増やしたいですね。また、糸を入れた直後は高周波やハイフなどができないので、痛くない治療として少し弱めの交差超音波（LDM）を導入しています。当院だから安心できたり、楽しんでいただけたりするものを増やしていきたいです。

ただ治療を行うだけではなく、根本的なお悩みに寄り添うことも意識しています。たとえば、ボトックスを希望されて来院した方が、施術をしながらお話を深めていくと、実は更年期障害にも悩んでいることがわかることもあるんです。そんな時は、漢方を取り入れた改善方法のお話をさせていただきます。

一番は生活習慣の改善ですが、その方に合った改善方法で漢方やサプリなどもうまく取り入れていけるようにアドバイスしています。一人ひとりと向き合って次の治療を計画していくことを大切にしています。

当院のコンセプトは、「1年経った時に、通院を始めた時よりも1年は若く見えること」です。積み重ねていくことで、どんどん若くなっていって欲しく、そのためにお手伝いできればと思います。

ただ、若くなると言っても、バランスよく若返ることを大切にしていただきたいです。とにかく若く見えればいいと言うのも違うと思います。逆に若い方には、美容医療のやりすぎも良くないということをお伝えしたいですね。