年齢に応じた“スローエイジング”がコンセプト! 患者さんのお悩みから生まれた「輪郭美人ボトックス」と切らない人中短縮「リップフラップ」とは? CLINIC EMMA the ginza:田宮 エリー 先生
インタビュアー
「CLINIC EMMA the ginza」のコンセプトを教えてください。
当クリニックでは、年齢に応じた美しさの実現をサポートする“スローエイジング”をコンセプトとしています。
当クリニックのコンセプトは、ゆっくりと加齢することを目指す“スローエイジング”です。年齢を重ねることに無理に抗おうとするのではなく、その年齢に応じた美しさの実現をサポートしていきたいと考えています。
美容医療は、今後の生活をよくするための1つのツールです。美しくなることで、その方は幸せも引き寄せられるようになると考えています。
また施術当日は、患者さんの今後をイメージした施術を行うのはもちろんのこと、気分よくご帰宅いただけるようにに心がけています。長くお付き合いしながら“スローエイジング”の実現をサポートしていくことで、皆さんが幸せになるお手伝いができればと思います。
スローエイジングを実現するために、施術でこだわっていることがあれば教えてください。
いきなり若返る施術ではなく、周りからの好感度も上がりご本人も幸せになるラインを目指して施術を行っています。
美容医療では、患者さんご本人の満足度が高い施術を提供することがもちろん最優先です。しかし、たとえご本人が気に入ってくださったとしても、周りの方々から見て明らかに美容の施術をしたとわかるような仕上がりでは、ご本人も辛い思いをされる可能性があります。
そのため、ご本人に満足してもらうだけでなく、周りからの好感度も上がるような水準をキープできるように目指しています。
したがって当院のスローエイジングケアは、ある日いきなり若返るような施術をするのではなく、「あの人、いつまでも年を感じさせなくてきれいだね」と言われるような水準がよいと考えています。
カウンセリングで、患者さんとのコミュニケーションはどのように行っていますか?
いろいろな表情を見せていただけるよう、女子トークの延長のような雰囲気づくりを心がけています。
まずは施術の前にその方のお顔の特徴を掴みたいので、いろいろな表情をしていただくためにも、できるだけたくさんお話をするようなカウンセリングを心がけています。具体的には、質問を多く投げかけるようにしていますね。
また、女性の患者さんが多いので、女子トークの延長のような、お悩みを打ち明けやすい雰囲気を作ることを心がけています。これは女性医師ならではの強みかもしれませんね。
お互いの距離を少しずつ縮めていくと、「笑ったときにほっぺが盛り上がりすぎるのが悩みなんです。なんとかできませんか?」と、患者さんから気軽な感じでお悩みを相談していただけることが多くありました。
そういった患者さんとのコミュニケーションの中で、ニーズに応えるために生まれたのが輪郭美人ボトックスやリップフラップといったメニューです。
「輪郭美人ボトックス」で表情のバランスをコントロール
輪郭美人ボトックスは患者さんのお悩みに応えるために生まれたのですね。このメニューを希望される方はどのようなお悩みを抱えていらっしゃることが多いのでしょうか?
お顔の輪郭に関するお悩みだけでなく、「どこを整えたらいいのかわからない」というご相談も多いですね。
輪郭美人ボトックスを希望される方は、お顔の輪郭をコンパクトにしたい、お顔の立体バランスを整えたい、笑った時の頬の盛り上がりが気になる、頬がこけている、ほうれい線が気になるといったお悩みを抱えていることが多いと思います。
また、症例写真を見てご自身の悩みと似ているので受けてみたいと思われる方が多い一方、自分ではどこを整えたらいいのかがわからない方も多くいらっしゃいます。
そのほか、歯列矯正や骨切りをしたものの思ったように顔のボリュームが減らなかった方や、歯列矯正によって新たなしわができるようになってしまった方からのご相談をいただくこともあります。
輪郭美人ボトックスは、どのような施術なのか教えていただけますか?
ボトックスを注入することで表情をコントロールし、顔の筋肉の使用頻度のバランスを整えます。筋のバランスを改善することで、理想の輪郭を目指す施術です。
輪郭美人ボトックスは、頭蓋骨に付着する筋群(表情筋や咀嚼筋、広頚筋)に対してボトックス注入で運動制限をかけ、表情をコントロールすることによって筋肉のバランスを改善し、輪郭を整えることを目指す施術です。
通常、よく使う筋は肥大し、使わない筋は萎縮していきます。そこで、ボトックスで表情に制限をかけることによって使用頻度の偏りをなくし、筋のボリューム差が最適になるように整えていきます。筋のボリュームバランスを改善することで、流線形のコンパクトな輪郭を目指すのが輪郭美人ボトックスの施術です。
とくに、輪郭美人ボトックスでおすすめのメニューはほうれい線改善メニューです。適切な部位への注入により、鼻筋が際立ち、顔全体が引き締しまり、ほうれい線が目立たず、若々しい印象を与えることが可能です。フィラーや糸リフトでは得られない、顔がコンパクトに見える効果も期待できます。
私自身もこの治療をするようになってからは、ヒアルロン酸の注入が不要になるほど表情の変化を感じており、快適な日々を過ごせております。
輪郭美人ボトックスが向かない方もいらっしゃるのでしょうか?
ボトックスによって表情に制限をかけることで筋を整える施術ですので顔を自由に動かしたい方には向かないかもしれませんね。
顔の筋肉は、本来、自由に動かせるものですが、輪郭美人ボトックスは表情を制限し今までと違う筋を使うことで筋肉の偏りを整えていく施術です。表情が制限されるため、新しい表情をスムーズに作れるようになるまでは2週間ほど動かしにくさを感じる可能性があり、「顔を自由に動かしたい」という方には向かないかもしれません。
表情をコントロールされるのがどうしても苦手という方には、ボトックスの代わりにヒアルロン酸をおすすめするなど、別の選択肢をご提案しますので、カウンセリングでお伝えいただければと思います。
輪郭美人ボトックスはどのような頻度で施術を受けるのがおすすめでしょうか?
4~8か月ごとに定期的に注入されることをおすすめしています。ただし、個人差がありますので受診時にご相談ください。
輪郭バランスをきれいに保つために、患者さんには4~8か月ごとの定期的な再注入をおすすめしています。
ただし、個人差がとても大きいので、詳しい頻度や感覚については、患者さんの状態にあわせて受診時にご案内いたします。
施術の際に先生がこだわっているポイントがあれば教えてください。
これまでの経験をもとに、仕上がりをイメージしながら、その都度、ボトックスを打つ場所、打つ量を変えています。
輪郭美人ボトックスは、筋の使い方を矯正しボリュームを調整していく施術ですから、その方のお悩みとご希望に合わせ、理想の形に近付けるように調整しながら注入していく必要があります。
そのためには、その方に合ったベストな仕上がりを理解することが大事です。仕上がりをイメージしながら、これまで多数の症例を手がけてきた経験を活かして、その都度、打つ場所や打つ量を変えています。
上唇を切開せずに上向きに! 切らない人中短縮(埋没法)「リップフラップ」
次にリップフラップについて伺います。リップフラップは、どのようなお悩みに応えるために考案されたメニューなのでしょうか?
年を重ねて人中(鼻の下)が長くなったことがお悩みという方からご相談を受けて考案しました。ヒアルロン酸注入ではかえって人中が長く見えてしまうため、切らない人中短縮(埋没法)を考えたのです。
切らない人中短縮「リップフラップ」を始めたのは、年を重ねたことによって人中が長くなって悩んでいる方からのご相談がきっかけでした。このようなお悩みの方に対して、ヒアルロン酸を注入して立体的な唇を作っても、唇にボリュームが出るためかえって人中は長く見えてしまいます。
そこで切開はせずに、上唇を上向きにして糸で止める方法、切らない人中短縮「リップフラップ」を考案したのです。
人中が短く見えて若々しい印象になるだけではなく、上唇が持ち上がり、横から見るときれいなCカールができあがります。そのため、今では若い方にも人気のメニューとなりました。
糸の本数で上唇の持ち上がり方は変わりますが、2本入れるとぐっと持ち上がって人中が短くなり、お顔の中央にパーツが集まることで、可愛らしく、若々しい印象になりますよ。
かわいらしいアヒル口のような唇になっているように見えますね。ヒアルロン酸で唇にボリュームを出す施術とリップフラップではどのような違いがあるのでしょうか?
ヒアルロン酸注入でアヒル口を作ろうとするとボリュームが出すぎて、横顔がすっきりしないというデメリットがあります。しかし、リップフラップなら上唇が上を向いても唇の厚みは出すぎないというメリットがあります。
アヒル口をヒアルロン酸注入で作ろうとすると、唇にどうしてもボリュームが出てしまいます。正面から見たときはよいけれど、斜めや横から見るとボリュームがありすぎて邪魔だと感じる方がいらっしゃるのです。
リップフラップは、上唇に立体感を出して上向きにしますが、唇にボリュームを出す施術ではないので、分厚すぎる唇は好みではないから避けたいという方にもおすすめできると思います。
ヒアルロン酸注入とリップフラップの施術を併用することはできますか?
はい、できます。リップフラップはヒアルロン酸注入とも相性がよく、組み合わせて理想の唇の形に近付けることもできますよ。
唇は、どちらかというとその方によって理想とする形が分かれるパーツです。お好みによっては、ヒアルロン酸の施術とリップフラップを併用して、理想の唇に近付ける方もいらっしゃいます。
リップフラップはヒアルロン酸注入と相性のよい施術でもあるんです。たとえば、上唇をリップフラップで上げてから、下唇だけヒアルロン酸でボリュームを出す方や、エッジだけヒアルロン酸を注入して尖らせる方もいらっしゃいますよ。お好みの仕上がりをご相談いただければと思います。
リップフラップのダウンタイムについて教えていただけますか? また、施術による変化はどれぐらいもつものなのでしょうか?
ダウンタイムは1週間から1か月ほどです。その間の隠し方もお伝えしています。リップフラップで作った唇は施術後、5年ほど維持することが期待できますので、頻繁なメンテナンスは必要ありません。
リップフラップのダウンタイムは、1週間から1か月ほどです。ダウンタイムの間の隠し方も、診療時にお伝えしています。
また、唇を上向きにすることでもともと粘膜だったところが外気にふれることになるためしばらくの間は皮膚が乾きやすく皮むけしやすくなります。そのため施術後しばらくは、保湿に気を付けていただければと思います。
リップフラップで作った唇の形は施術後、5年ほどもちますので頻繁にメンテナンスしていただく必要はありません。
今後は「脂肪由来間葉系幹細胞培養治療」をはじめ幹細胞を使った再生医療にも注力していく
先生が美容医療の道に進まれたきっかけを教えていただけますか?
美術部で人物画を描くことや粘土で人の顔を造ることが好きでした。スキンケアやメイクも好きだったので、美容医療の道に進むことにしたのです。
親や親族が皆、医師だったので私も自然な流れで医学部に進みました。
もともと、スキンケアやメイクは好きでしたね。また、美術部で、人物画を描くことや粘土で人の顔を作るのが好きだったんです。粘土ではなく実際に人の顔に触れられるなら、そのほうがずっと面白そうだし今までの経験が活かせそうだと考えたのが、美容医療の道に進んだきっかけです。
美術部時代の経験は、今の仕事にも活きているのではないかと思いますね。
「CLINIC EMMA the ginza」で先生が大切にされていることを教えていただけますか?
患者さんに提供を始める前に、まずは自分で試して、よかったと思ったものだけをメニューとして提供するようにしているのです。
まず自分で試してみて、よかったものだけをメニューとして提供するようにしています。患者さんのお悩みを聞いて、それを改善する方法をまずは自分で試してみるんです。
とはいえ、好みは人それぞれです。私がよいと思わなかったものでも患者さんがよいと思うことはありますので、患者さんのお好みが優先です。ご要望に合わせた施術を行うようにしています。お悩みやご希望があれば、遠慮なくお伝えいただければと思います。
「CLINIC EMMA the ginza」で新たに始めてみたいことや今後の展望があれば教えてください。
今後は幹細胞を使った再生医療のメニューに力を入れて、日本でも浸透させていきたいと考えています。
当クリニックでは、第2種再生医療施設の認可も取得し、幹細胞を使った再生医療のメニューとして幹細胞上清液治療と脂肪由来間葉系幹細胞培養治療を始めました。
年齢を重ねると外側からのケアだけでは限界があることを私自身の肌の変化で実感しています。若い頃と同じスキンケアをしても、同じような結果が出ないんです。そうすると、やはり取り入れていきたいと考えるのは再生医療です。日本でも再生医療を浸透させていきたいですね。
また、体に負担がないことと将来的なリスクなど安全面を考慮すると、自己脂肪由来の幹細胞がよいのではないかと思います。
当クリニックでは、自己脂肪由来の幹細胞を使った再生医療のほか、幹細胞上清液治療という幹細胞を培養する際にできる上澄み液を使った治療も提供しています。こちらも安全面に配慮し、由来や成分が確認できるものしか使用しません。安全をしっかりと担保したうえで再生医療の提供に努めていきたいと考えています。
「CLINIC EMMA the ginza」の受診を検討されている方に向けて、メッセージがあればお願いします。
お悩みをご相談いただければそのお悩みを改善するために、私自身もバージョンアップしたいと考えています。向上心を忘れず、多くの方のお役に立っていきたいと考えていますので、お気軽にご相談にいらしてください。
今後も、症例数を重ねていくことで技術の向上を目指したいと考えています。成長に限界はないと信じて、「できないことはありません」と言えることを目指し、研鑽を積んでいきたいと思います。そして、多くの方のお役に立てたら嬉しいですね。
輪郭美人ボトックスやリップフラップのメニューが生まれたときのように、お悩みをご相談いただければ、そのご要望に応えようとして、私自身もバージョンアップできます。難しいお悩みをご相談いただけるのは、むしろありがたいことだと思っています。
まずはお話をしにいらしていただくだけでもかまいせん。女子トークをするような気持ちで、お気軽にご相談にいらしてください。