
「ED治療、AGA治療など、男性特有のデリケートなお悩みは当院へご相談ください」男性の男性による男性のための総合診療 | 大阪梅田紳士クリニック:平山 尚 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー



男性特有のさまざまな診療を扱っている大阪梅田紳士クリニックですが、開院したきっかけを教えてください。

働く男性のプライマリ・ケアをしたいと考えたのがきっかけです。
元々私の父が泌尿器科医だったこともあり、ゆくゆくは地元でクリニックを開業しようと考えていました。泌尿器科を専門的に学んで、日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医を取得したものの、泌尿器科だけではなくなんでも診られる町のお医者さんになりたいとの思いが強かったため、救急救命や内科でも研鑽を積みました。現在は、泌尿器科専門医だけでなく、日本内科学会認定 総合内科専門医や、日本性機能学会認定専門医なども幅広く取得しています。
私が志したのは、患者様の心身を総合的に診るプライマリ・ケアです。とくに男性特有の悩みや病気を専門的に診ることに焦点を当て、働く男性のプライマリ・ケアのために当院を開業しました。
はじめは、内科との関わりが非常に強いEDなどの疾患を中心に診療していたのですが、そのうちに患者様から、性感染症の相談や男性不妊の相談を受けるようになりました。患者様のご希望にお応えしたいとの思いから、ご相談を受けた疾患にすべて対応していった結果、男性特有のお悩みに対して専門性の高いクリニックへと変わっていったという経緯があります。

クリニックのコンセプトを教えてください。

男性の男性による男性のための総合診療です。
当院では、男性がかかるすべての病気に対応し、その診療に臨んでいます。内科はもちろん、より専門性の高い疾患まで柔軟に対応しております。
男性専用のクリニックは薬だけを処方しているところも多いのですが、当院は患者様がお悩みの症状から原因を探り、その方に合う治療法をご提案することを大切にしています。専門性が高く、治療法の引き出しが多いのが当院の特徴です。
また、デリケートなお悩みには、女性の医師やスタッフがいると恥ずかしいと感じる方もいらっしゃるでしょう。当院のスタッフは、全員男性です。すべての診療や施術に男性が対応しますので、安心してご相談ください。
原因を検査することでベストな治療法を提供できる、ED治療


そもそも、なぜED(勃起不全)になるのでしょうか?

心因的要因のほか、神経や血管の問題などの器質的要因があり、原因は多岐に渡ります。
20代や30代の若年層にも多く見受けられるのが、心因的要因による機能性勃起障害です。陰茎そのものには異常は認められず、日常のストレスや性行為でのトラウマなどの心理的なものが要因となります。
生活習慣病が関係していることも多く、糖尿病、高血圧、高脂血症など、神経や血管に問題があることで引き起こされることもあります。また、脳出血、パーキンソン病、アルツハイマー病などにより神経に問題が生じている場合や、前立腺がんなどの手術の影響、前立線肥大などの泌尿器科系の疾患もあげられます。このように陰茎に関わる神経や血管などに異常がある器質性勃起障害は、50代以上の方に多く見られます。
こうした心因的要因・器質的要因が、混在していることも珍しくありません。

EDの原因がわからない場合は、検査していただけるのでしょうか?

ご希望の方に、EDの原因を詳しく調べる検査を実施しています。
EDで来院された方には、まずは問診票を書いていただき、診察後に問題がなければED治療薬を処方いたします。その治療薬の効き目が思わしくない場合や、原因を詳しく知りたい方には、EDの原因を詳しく調べる検査を実施しています。
動脈硬化や脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを数値化するロックス・インデックス検査や、糖尿病の検査で、血管性のEDかを判別できます。また、男性ホルモンであるテストステロンの数値検査や、心因性のEDかを調べる自律神経の機能の評価も測定します。
EDの検査を実施しているクリニックは少ないため、当院の検査は、他院で処方された薬が効かなかった方や原因を詳しく知りたい方に、大変喜んでいただいています。

EDの治療方法について教えてください。

まずは内服薬を試していただき、効果が感じられなければほかの治療法をご提案します。
当院では、3種類のED治療薬をご用意しております。最も知名度が高いバイアグラ、即効性のあるレビトラ、長時間の効果が期待できるシアリスです。内服薬は1錠から処方いたしますので、ご自分に合った薬をお選びください。
内服薬の効果がない症例に対して第一選択の治療法とされているのが、低強度体外衝撃波治療 ED-MAXです。CELLIMPACT®(セルインパクト)という、Storz Medical社製の医療機器を用いて、陰茎の血管に低強度の出力の衝撃波を照射することで、血流改善をもたらすことにより、勃起機能を改善させます。
そのほか、プラスチックの筒のようなものをペニスにはめ込み、勃起を補助する陰圧勃起補助具があります。
また、性行為の際、陰茎に薬剤をご自身で注射していただく陰茎海綿体注射(ICI)や、再生治療である幹細胞培養上清液療法といった選択肢もございます。
持病やほかの薬との飲み合わせにより、内服薬が利用できないこともあるため、一緒に相談しながらその患者様に合った治療法をご提案いたします。

バイアグラの効果や副作用について教えてください。

性的な刺激を受けて勃起力が誘発されます。頭痛などの副作用が出る場合があります。
バイアグラは、血管を広げてペニスの血流量を増やすことで勃起を促す治療薬です。服用すれば性欲が増すのではなく、性的な刺激を受けることで血管拡張が促進され、勃起力が誘発されます。効果は服用後1時間程度で現れ、最大4時間ほど持続します。
副作用は、10人に1人くらいの割合で出るといわれており、代表的なものには頭痛、鼻づまり、ほてりなどがあります。
バイアグラのジェネリック薬品もご用意しております。バイアグラの6割程度の価格で処方できますので、費用が気になる方もお気軽にご相談ください。

EDの予防や改善のために、普段から気をつけた方がいいことはありますか?

生活習慣や食事には、とくにお気をつけください。
EDは、生活習慣とのかかわりが非常に強いことがわかっています。たとえば動脈硬化により血流が悪くなることで、男性器まで十分な血流が行き届かず、EDを引き起こします。喫煙や肥満は動脈硬化の原因になり得るため、喫煙している方は禁煙を、肥満やメタボリックシンドロームが見られる方は、食事や運動に気をつけて減量を心がけるといいでしょう。
動脈硬化を放置していると勃起力が低下するだけでなく、心筋梗塞を引き起こすなど命に関わる重大な病気にも発展しかねません。勃起力は健康のサインでもあります。ご自分の命を守るためにも、勃起力が落ちてきたと感じる方はぜひ、生活習慣には気をつけていただきたいです。
治療であり予防でもある、AGA治療


AGA(男性型脱毛症)とは、どういった症状のことでしょうか?

年齢とともに進行する慢性の脱毛疾患です。
AGAは男性型脱毛症のことで、20代後半~30代頃から、徐々に頭髪が薄くなっていくのが特徴です。主に頭頂部のつむじや、額の生え際から抜け毛が発生します。
AGAは遺伝によるものが多いほか、男性ホルモンや、ストレス、食生活などの生活習慣の乱れ、喫煙などが原因となります。両親や祖父母、兄弟に薄毛の人がいる方や、抜け毛が気になり始めた方は、早めに受診されることをおすすめします。

AGAの治療方法を教えてください。

薬により、脱毛を予防するとともに発毛を促します。
AGAの治療には、脱毛の進行を食い止めるアプローチと、発毛を促すアプローチを同時におこなっていきます。
脱毛の進行を抑えるのが、内服薬のフィナステリドやデュタステリドといった5a還元酵素阻害薬です。男性ホルモンがAGAの原因となるジヒドロテストステロンへ変化することを抑えることで、毛髪の抜け落ちを防ぎます。6ヵ月程度で脱毛の進行が止まり、徐々に増毛を実感できます。
これらの内服薬には、まれに副作用として性機能の低下が現れます。その場合は、当院でも処方しているバイアグラなどで補うことも可能です。
発毛促進には、外用薬のミノキシジルが有効です。そのほか、毛髪再生治療として、幹細胞から抽出された成長因子を、頭皮に注射する方法もご提供しています。頭皮に注射する製剤の成分のエクソソームは、細胞から細胞へ増殖などの指令を伝達する役目があり、毛乳頭や毛幹・毛包を活性化し、毛母細胞を強力に刺激します。通常は月1回の頻度で施術し、4~5ヵ月頃から効果を感じられます。

薄毛が気になる方が、日々気をつけた方がいいことはありますか?

AGA治療そのものが予防となりますので、早めの受診が何よりも大切です。
AGAの大きな原因は、遺伝や男性ホルモンによるものです。さらに年齢を重ねるごとにゆっくりと進行していくので、薄毛が気になり始めたら早めに治療を始めることをおすすめします。AGA治療は、それ以上進行させないための予防でもあるのです。
また、先天性の原因のほか、偏った食生活や過度なストレスがAGAを促進させてしまうこともあります。そのため、食生活を見直し、睡眠不足や運動不足を解消することが大切です。血流を悪化させてしまうため、過度な飲酒や喫煙も控えるようにしましょう。
うつ病とも間違われやすい、男性の更年期障害

男性の更年期障害には、どのような症状があるのでしょうか?

大きくわけて、身体的症状、精神的症状、性機能に関する症状があります。
男性の更年期障害とは、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下で、身体・精神・性機能にさまざまな症状をきたすものです。
身体的症状では、疲れやすさ、体のあらゆる部位の痛み、動機や息切れ、ほてりやのぼせなどがあげられます。精神的症状では、気力の低下、モチベーションの低下、集中力の低下、気分の落ち込み、不眠などがあげられ、性機能症状では、勃起不全、性欲の減退などが主な症状です。
加齢による男性ホルモンの低下が原因のため、一般的には40代以降から症状を感じる方が多いといわれています。ただし、男性の更年期障害とほぼ同じ定義で知られるLOH症候群では、発症する年齢はあまり関係ありません。こちらも男性ホルモンの低下により同様の症状が出るのですが、過度なストレスが原因のひとつと言われています。

うつ病の症状と似ていますよね。更年期障害だと気づかない方もいるのではないでしょうか?

そのとおりです。気づかず、うつ病と診断されてしまう方もいます。
男性の更年期障害は、女性の更年期障害ほどは広く知られていません。さまざまな症状が出ることから、ほかの病気を疑う方もいますし、精神的な落ち込みや性機能の低下が見られることから、心療内科を受診する方もいらっしゃいます。
うつ病と症状が合致するため、心療内科に行けばうつ病の診断がつきます。一度うつ病の診断がつけば抗うつ剤を処方され、うつ病患者として通院しなければいけません。
原因が男性ホルモンの減少だとわかっていれば、心療内科で抗うつ剤治療を受けることもありません。適切な治療を受けるためにも、まずは当院のようなクリニックでしっかり検査を受けていただきたいです。

検査や、治療方法について教えてください。

血液検査をおこない、治療の必要性や治療法を判断します。主な治療方法は男性ホルモンの補充です。
まずは血液検査を実施し、男性ホルモンの数値を見て、治療の必要性を判断します。同時に、患者様の体質にはどの治療法が適しているかを調査します。約2週間後に検査結果が出揃いますので、再度来院していただき、結果の解説を踏まえながら治療を進めていきます。
主な治療法は、男性ホルモンの補充や、体内での合成を高める方法などです。薬を長期継続しても体質的に問題ないと判断した場合は、筋肉注射や塗り薬などで男性ホルモンを補充していきます。補充頻度の目安は、2週間に1回とされています。
これらをサポートするための治療として、サプリメントや漢方薬のご提供のほか、再生治療である幹細胞培養上清液療法をご紹介することもあります。
倫理観の高さと医学的エビデンスで、患者様との信頼関係を築く


カウンセリングで、患者様とお話する際に心がけていることを教えてください。

丁寧な説明で、納得感を持って治療を受けていただくことを大切にしています。
カウンセリングでは、患者様が何に困っていて、何を求めているのかを、丁寧に聞き取るようにしています。EDやAGAの専門クリニックでも、薬を処方するだけのところが多いのですが、それだけでは不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。たとえばEDの症状でも、なぜEDになったのかを知りたい方もいますし、EDの裏に病気が隠れていることもあります。
私は患者様を診察し、症状、検査方法、治療法を丁寧に説明するようにしています。薬を処方するにしても、このような手順を経るからこそ、患者様からすすんで「薬を使ってみたい」とおっしゃってくれることがほとんどです。
自分が患者だったらやはり丁寧な説明を希望しますので、ご来院いただいた患者様には全員に、納得感のある診療をご提供するよう徹底しています。

先生が今後目指すものや、大切にしていきたいことを教えてください。

患者様からの信頼を、より一層築いていくことを目指しています。
現在、私が力を入れているもののひとつに、学会発表や論文があります。というのも、ほかの業界に比べると、医療業界では医学的なエビデンスと、倫理観の高さが何よりも重要だと考えているからです。患者様からの信頼を得るためには、まずは自分自身が高い倫理観を持ち、どんな診療にも明確な医学的エビデンスを示すことが必要不可欠です。
学会発表や論文は遠回りにはなるかもしれませんが、クリニックの信用に必ずつながるはずです。今後とも医療の本質への追求にエネルギーを注ぎ、患者様だけでなく、ほかの医療従事者からも頼られる存在でありたいと思っています。
当院は、専門性が高く、敷居は低いクリニックです。とくにほかのクリニックでは相談できないようなお悩みがある男性には、ぜひ気軽にご相談いただきたいです。