
「人に言えないお悩みも安心してご相談ください」避妊・デリケートゾーンの不安に寄り添う婦人科クリニック|ひよりレディースクリニック福岡博多:橋田 修 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー



避妊について、実際に患者さまからよく寄せられるご相談には、どのようなものがありますか?

自分にあった避妊方法が知りたいという方や、安全性について不安を抱いている方など、さまざまなご相談を受けています。
「今の避妊方法が自分に合っているのか」といったご相談をはじめ、生理に関するお悩みや、「ピルを飲むと不妊になるのでは?」という安全性への不安、さらには費用面に関するご質問など、さまざまなお悩みを伺います。
当院には、幅広い年代の方が来院されます。これから結婚を控えている20〜30代の方はもちろん、出産経験がある方でも、ライフスタイルに合わせて避妊を希望されるケースも少なくありません。

避妊方法にはどのようなものがありますか?

当院では、ピル・ミニピル・ミレーナ・避妊インプラントなどをご案内しています。
ピルには、低用量ピル・ミニピル・超低用量ピル・中用量ピル・アフターピルの5種類があります。
このうち中用量ピルとアフターピルは、緊急避妊や月経移動などに用いられ、低用量ピルとミニピル、超低用量ピルは、一般的な経口避妊薬として使用されています。また低用量ピルとミニピル、超低用量ピルには、避妊効果に加えて、PMS(月経前症候群)や月経不順、肌荒れといった生理に伴う不調の緩和効果も期待されています。
ミレーナは、子宮内に装着するT字型の小さな器具で、避妊リングとも呼ばれています。避妊手術を除く方法の中でも、特に高い避妊効果があることで知られています。さらに、ミレーナは2014年から、過多月経や月経困難症の治療目的で保険適用となっており、医師の診断により保険診療での挿入も可能です。一度の装着で、最長5年間にわたって避妊効果が持続します。
避妊インプラントは、二の腕の皮下に埋め込む、長さ約4cmの柔らかい棒状の器具です。
プロゲステロン(黄体ホルモン)を有効成分として含み、体内で徐々に放出されることで排卵を抑制し、妊娠を防ぎます。一度の挿入で最長3年間にわたり避妊効果が続くため、毎日の内服薬の服用が不要である点が大きなメリットです。

ピルはどのような方に向いている避妊方法なのでしょうか。

出産経験がない方でPMSや月経不順、肌荒れなどにお悩みの方、2年以内に出産を希望する方に向いています。
ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを配合した経口薬です。出産経験の有無にかかわらず、PMS(月経前症候群)や月経不順など、生理にまつわる複合的なお悩みに効果が期待されています。女性ホルモンのバランスが整うことで、ニキビなどの肌トラブルの改善につながる場合もあります。
一方で、体質によっては、服用開始から数週間の期間に吐き気や頭痛、乳房の張り、不正出血などの副作用が一時的に見られることがあります。まれに血栓症や肝機能への影響が出る可能性もあるため、服用にあたっては医師の診察が必要です。
避妊を目的とした低用量ピルの服用は保険適用外となり、自費での処方となります。一方、月経困難症や子宮内膜症の治療を目的とした場合は保険適用となるケースがあります。PMSや強い生理痛にお悩みの方も対象となる場合がありますので、お気軽にご相談ください。
また当院では、プロゲステロン単剤のミニピルも取り扱っています。エストロゲンを含まないため、喫煙者などの血栓症リスクが懸念される方にも選択肢の一つとなります。

ミレーナはどのような方に取り入れやすい避妊方法なのでしょうか。

生理痛や過多月経にお悩みで、出産経験がある方に取り入れやすい方法です。
ミレーナも、避妊効果に加えて、月経困難症や過多月経の症状緩和にも使用されています。これらの疾患に対する治療目的での使用が2014年から保険適用となり、医師の診断による保険診療での提供が可能となりました。
黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が子宮内に直接作用するため、全身性の副作用が少ないとされており、ピルが合わない方の選択肢の一つとしてもご提案しています。出産経験のない方でも使用は可能ですが、子宮の入口が狭いため、挿入時に痛みを感じることがあります。
ミレーナは一度の挿入で最大5年間効果が持続し、必要に応じていつでも抜去できます。取り外し後すぐに妊娠が可能な点も特徴です。
副作用としては、不正出血や生理周期の変化が見られることがありますが、時間の経過とともに落ち着くことが多いとされています。まれに、異所性妊娠や卵巣嚢胞の発生など、重篤なリスクを伴う場合もあります。

避妊インプラントはどのような方に選ばれている避妊方法なのでしょうか。

痛みが心配な方や出産経験のない方で低容量ピルを服用できない方、毎日薬を飲むのが面倒な方に選ばれています。
避妊インプラントも、避妊効果に加えて、生理痛や経血量の多さにお悩みの方にとって有効な選択肢の一つとされています。上腕の皮下に挿入するタイプのため、出産経験がなくミレーナに不安を感じる方や、ピルの飲み忘れが心配な方にも便利な避妊方法の一つとしてご提案しています。また授乳中の方にもご利用いただけます。
処置は、局所麻酔を用いて行い、麻酔の効果を確認したうえで挿入します。施術時間は比較的短く、痛みは軽度であることが多いとされていますが、個人差があります。施術後には、内出血が見られることもありますが、多くの場合は数日以内に自然に軽快するとされています。
避妊インプラントは自費診療となり、一度の挿入で最大3年間、避妊効果が持続します。抜去後は通常1〜2週間程度で排卵が再開するとされており、妊娠を希望される方にも対応可能です。
副作用として、不正出血、頭痛、乳房の張りなどが報告されており、多くは一時的で時間の経過とともに軽減することが多いとされています。既往歴や体質により適応外となる場合があるため、医師の診察によって判断させていただきます。

避妊に関して、今後どのような啓発やサポートが必要だと感じていらっしゃいますか?

正しい知識を得るための教育や情報提供の機会を増やすことが必要だと感じています。
避妊に関する誤った情報が先行していることもあり、正しい知識を広く届ける必要性を強く感じています。たとえば「避妊はコンドームだけ」と思い込んでいる方や、「ピルを飲むと将来的に不妊になる」といったインパクトの強い誤解が、いまだに根強く残っているのが現状です。その影響で、自分に合った適切な避妊方法を選べていない方も少なくありません。
こうした状況に対し、学校での性教育の充実はもちろん、私たち医師側も、学会などを通じて啓発動画やアニメーションなどの形で、正しい情報を発信していくことが大切だと感じています。また、悩んでいるご本人だけでなく、ご家族やご友人など周囲の方々の理解も重要です。たとえば周囲の方がピルに対して誤解や否定的な印象を持っていると、その影響で相談や受診のハードルが高くなってしまうこともあります。年齢や世代を問わず、誰もが正しい情報にふれられる環境づくりが大切だと思っています。
デリケートゾーンにも日々のスキンケア習慣を


デリケートゾーンの黒ずみにお悩みでご来院される患者さまの主な年齢層を教えてください。

20〜30代の患者さまが多くご来院されます。
20〜30代の比較的若い方が多くご来院されます。独身の方からは「パートナーからの目が気になる」「結婚前に見た目を整えたい」といったご相談が多く、また「産後の黒ずみが気になる」と受診される方もいらっしゃいます。
最近では、“透明感のある白い肌=美しい”という意識が広がっている影響もあり、かつてのガングロブームの頃と比べて、デリケートゾーンの見た目やケアに対する関心は年々高まっているように感じます。
また、VIO脱毛の普及により、ご自身で黒ずみに気づきやすくなったこともあり、デリケートゾーンの見た目やケアに関心を持たれる方が増えています。

デリケートゾーンの黒ずみの原因を教えてください。

下着や生理用品などによる摩擦や、刺激の強い自己処理などが原因として考えられます。
デリケートゾーンの黒ずみは、摩擦や圧迫による色素沈着が主な原因とされています。加えて、皮膚が慢性的にこすれることや、ホルモンバランスの変化、加齢によるターンオーバーの乱れなども要因の一つです。さらに、カミソリや毛抜き、除毛クリームなどによる毛の自己処理で炎症が起こり、黒ずみにつながるケースもあります。
日常生活では、顔と同じように丁寧な保湿を心がけ、洗浄時にゴシゴシとこすらないよう注意することが大切です。また、炎症を抑えるという意味でも、刺激の少ない綿素材のショーツを選ぶなど、下着の素材にも気を配ることをおすすめしています。

デリケートゾーンの色や形に対する施術にはどのようなものがありますか。それぞれの特徴や効果について教えてください。

お悩みが広範囲で時間をかけて改善したいという方にはピーリング、デリケートゾーンの形や黒ずみの範囲が狭い方には婦人科形成手術をご紹介しています。
患者さまのデリケートゾーンの状態やご希望に応じて、ピーリングまたは婦人科形成手術(小陰唇縮小術)をご提案しています。
ピーリングでは、デリケートゾーンの黒ずみに効果が期待される医療機関専用のマヌカピールを使用します。美白作用のほか、保湿・抗菌・抗炎症・外部刺激からの保護といった多面的な効果があり、黒ずみの範囲が広い方や外科的処置に抵抗がある方に適した治療法です。2〜4週間に1回の頻度で、3〜6回ほどを目安に受けていただくと効果を感じやすいでしょう。
婦人科形成手術(小陰唇縮小術)は、黒ずみの範囲が限られている方や、形や見た目のお悩みを同時に解決したい方に向いています。黒ずみを含む余分な組織を取り除くことで、より自然な仕上がりが目指せます。
ダウンタイムについては、ピーリング後に一時的な赤み・ひりつき・ほてりなどを感じることがあります。婦人科形成手術では、術後に痛み・腫れ・内出血などが生じる場合がありますが、いずれも時間の経過とともに軽減することが多い印象です。

患者さまに安心していただくために工夫していることはありますか?

術後の痛みにも配慮した施術はもちろん、担当医師やスタッフを固定することで些細なことでも相談しやすい環境づくりに努めています。
婦人科形成術に関しては、痛みに不安を感じている方も少なくありません。実際、縫合方法によっても術後の痛みの感じ方には大きな差が生まれるため、当院では、患者さまの小陰唇の状態に合わせて、なるべく痛みが少なくなるよう配慮した縫合を行っています。外縫いは痛みを感じやすいとされているため、状態に応じて丁寧な中縫いを採用しています。さらに、局所麻酔や笑気麻酔、術後の痛みを72時間抑えるエクスパレル麻酔などの麻酔もご用意していますので、不安がある方もどうぞお気軽にご相談ください。
また、当院では担当医師およびスタッフを固定し、人には話しづらいお悩みも安心してご相談いただける環境づくりに努めています。毎回異なるスタッフに一から説明する必要もなく、術後のフォローもしやすい体制を整えています。
院内処方やオンライン予約などで働く女性も来院しやすいクリニック


先生が産婦人科医の道を選ばれた理由やきっかけを教えてください。

初期研修時代に分娩に立ち会ったことがきっかけでお産の奥深さに魅了され、産婦人科医を志しました。
初期研修時代、お産に立ち会った際に命の誕生の瞬間を目の当たりにしたことが、産婦人科医を志す大きなきっかけになりました。また、若くして婦人科系のがんを患い、子宮の摘出を余儀なくされた患者さまや、妊娠初期の健診でがんが見つかり、究極の選択を迫られていた患者さまと向き合う中で、「自分にできることはないか」と強く感じたことも、今の道を選んだ原点になっています。
こうした経験から、「救える命を救いたい」という想いが私の根底にあり、ワクチンやがん検診の重要性についても、患者さまには積極的にお伝えしています。たとえば子宮頸がんワクチンに関しては、以前はネガティブな情報が目立つ時期もありましたが、ワクチンによってがんを予防できるという事実そのものが、医療において非常に大きな意義のあることだと思っています。
日々のカウンセリングでは、患者さまにとって負担にならないよう、誘導的な質問ではなくオープンクエスチョンを用い、時間の許す限り丁寧にお話を伺うようにしています。また、専門用語を避けて分かりやすい言葉でお伝えすることで、不安や疑問を残さない診療を心がけています。

ひよりレディースクリニックの強みや特徴を教えてください。

「働く女性にも気軽に来院してほしい」という想いのもと、忙しい方でもお気軽にご来院いただける環境を整えています。
「働く女性の健康をサポートしたい」という強い想いがあります。私自身も以前、天神エリアのクリニックで働いていた経験があり、多くの女性を診察してきました。働く女性たちは「生理やPMSがつらい」と感じながらも、なかなか受診のタイミングが取れずに我慢している方が多かった印象です。
だからこそ、当院では、仕事の合間や休憩時間など、限られた時間でも通いやすいクリニックであることを大切にしています。WEBやLINEで24時間いつでも即時予約が可能で、来院前に問診票を記入いただける仕組みや、精算をスムーズに済ませられるスマートフォン決済など、コストパフォーマンス・タイムパフォーマンスの両面から配慮しています。また、できる限りお薬の院内処方も行っており、薬局に行く時間も短縮できるよう工夫しています。

来院を検討している方へメッセージをお願いします。

どんな性別や年齢の方でも、自分らしく生きられるようサポートしたいと考えています。今後は美容皮膚科の分野にも力を入れ、より多様なお悩みに応えられる医療を目指します。
今後は、性別や年齢にとらわれず、さまざまな方が自分らしく生きられる社会を支える医療を目指していきたいと思っています。たとえ自費診療であっても、救える命があるなら、積極的にご提案していく姿勢は変わりません。また、私自身もさらに学びを深め、LGBTQ+の方々へのサポートにも力を入れていきたいと考えています。
さらに現在は、美容皮膚科についても勉強を進めているところです。いずれ当院でも導入予定ですので、楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。



