
歯並び・噛み合わせを整えると何が変わる? 見た目だけでなく健康的な口内を目指すための矯正治療|板橋歯科・矯正歯科:三上 智彦 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー



矯正治療はどのような方にご提案したい治療ですか?

見た目が気になる方はもちろん、噛みにくさを感じる方や、むし歯や歯周病になりやすい方も歯並びが原因の可能性があるのでご相談ください。
前歯が出ていたり受け口だったり、歯並びが悪く見た目を気にされている方は多いと思います。もちろん見た目は大切な要素です。
しかし、我々は矯正治療に特化した歯科診療をおこなっていますので、見た目だけではなく噛み合わせがとても重要だと考えています。噛み合わせを正しく整えることによって、最終的に美しい見た目も自然と得られるのです。
また、見た目があまり気にならない方も、食べ物を噛みにくい、頬の内側を誤って噛んでしまうといった経験はありませんか。あるいは、冬の乾燥する時期に唇が歯に当たって切れてしまうといったお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。これらのお悩みも、実は歯並びが原因となっている場合があります。
むし歯になりやすい方、歯周病で歯磨きをするたびに歯茎から血が出る方、口臭が気になる方など口のなかのさまざまなトラブルは、噛み合わせや歯並びが原因で起きている可能性が考えられ、矯正治療で改善できる可能性があります。
もし、このような口のなかのさまざまなお悩みをお持ちでしたら、一度ご相談にいらしてください。

噛み合わせが大事なのはなぜでしょうか?

噛み合わせが悪いと特定の歯に負担がかかり、歯のすり減りや損傷につながる恐れがあります。
人間の歯は、親知らずを含めると通常全部で32本あります。親知らずを除くと上下で28本、それぞれ14本の歯が噛み合います。この28本の歯がしっかりと噛み合うことで、食べ物を効率良く噛み砕き、1本1本の歯にかかる負担を分散させているのです。
しかし、歯並びが悪く中には数本の歯でしか噛めていない方もいらっしゃいます。歯は食事のたびに使うもので、噛むときには大きな力がかかります。噛み合わせの悪さにより特定の歯に過度な負担がかかり続けると、歯がすり減ることにもつながりかねません。ひどい場合は歯の神経まで達して痛みが出たり、歯が割れてしまったりすることもあるのです。
歯のすり減りや損傷は、噛む機能の低下だけでなく、将来的に歯を失うリスクを高めます。歯を数本失ってインプラントなどの人工の歯を入れる場合、矯正治療と同等かそれ以上の費用がかかる可能性もあります。
見た目の変化はすぐに実感できますが、噛み合わせの重要性は、5年、10年といった短いスパンでは気づきにくいかもしれません。しかし、30年、40年先までご自身の歯で食事を楽しみたいと考えたとき、正しい噛み合わせに改善しておくことは非常に大切です。歯で苦労をされた経験をもつ親御さんは、お子さんに「歯を大事にしなさい」と伝える方が多くいらっしゃいますね。
歯を失ったとき、インプラントではなく保険診療で入れ歯を選択することもできますが、しっかり噛めないのがデメリットです。矯正治療は、見た目を美しくするだけではなく、将来的な歯の健康を守り、長きにわたり豊かな食生活を送ることにもつながります。
ご自身の歯で美味しく食事を楽しむことは、生活の質を向上させ、健康寿命を延ばすことにもつながるのではないでしょうか。若いうちに矯正治療をおこなうことは、将来的な歯科治療費を抑えることにもつながり、コストパフォーマンスも高いのではないかと思います。

小児矯正治療と成人の矯正治療の違いを教えてください。

お子さんのうちはまだ骨の成長の途中にあるので、骨格にはたらきかける治療が可能です。
成人になってからおこなう矯正治療は、すでに顎の骨の成長が止まっているため、完成された土台のなかで歯を動かす治療になります。そのため、歯の動く範囲に限りがあり、治療のスピードも遅く、どうしても制約が多くなります。
たとえば、重度の出っ歯やでこぼこが強い歯並びの場合には、治療に3〜4年かかることもあります。また、治療方針によっては抜歯が必要なケースも少なくありません。
小児矯正のメリットは、まだ成長期にあることです。お子さんは、顎の骨が成長途中にあるため、骨格にはたらきかけコントロールする治療が可能で、将来的に外科手術が必要になるような重度の骨格的な問題を予防することも期待できます。
また、お子さんのうちに歯並びや噛み合わせを整えておくことで、大人になってから矯正をおこなう場合の治療期間を短縮したり、抜歯の可能性を減らしたりできる可能性が高まり、治療の選択肢も広がります。
お子さんの歯並びが悪いかもしれないと感じたら、小学校1〜3年生くらいまでにご相談いただくとよいでしょう。この時期から矯正治療をスタートできれば、治療期間に余裕もありますので、さまざまな問題に柔軟に対応できます。当院では、初診矯正相談は無料ですので、まずはご相談いただければと思います。

成人の矯正治療は、どのような治療がありますか。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正を用意していますので、ご希望に合わせてお選びいただけます。
成人矯正は、大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。ワイヤー矯正は、表側矯正と裏側矯正の2種類に対応しています。表側矯正では、目立ちにくいクリアブラケットと白いワイヤーをご用意しています。
マウスピース矯正はさまざまなメーカーのものがありますが、当院ではおもにインビザラインとクリアコレクトを使用しています。仕上がりに大きな差はありませんので、ご希望やご予算に合わせてご提案いたします。
マウスピース矯正は、装置が透明で目立ちにくく、取り外し可能で衛生的な点が魅力です。歯磨きや食事がこれまでどおりできることから、近年は非常に人気が高まっています。通院回数も少なく、痛みも少ないのがメリットといえるでしょう。
かつてはワイヤー矯正の方が対応できる症例が多いといわれていましたが、現在はマウスピース矯正の技術も進歩しており、多くの症例で対応が可能となっています。当院では、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で価格に大きな違いはありませんので、ライフスタイルに合わせて、さまざまな選択肢のなかからご自身に合った治療方法をお選びいただけます。
面倒なことが多い矯正治療だからこそ、患者さんに合った治療法を


歯科医師になられたきっかけについて教えてください。

子どもの頃に矯正治療を受けたのがきっかけで、歯科医師を目指すようになりました。
私の両親は歯科関係の仕事をしていたわけではありません。私自身、小学校3年生から高校生くらいまで矯正治療を受けていたことから、歯科医師の仕事に興味をもちました。
当時、担当してくれた先生やスタッフの方々には本当にお世話になりました。子どもの頃から長期間にわたり通院していたので、ただの歯科医院ではなく、まるで友達や家族と過ごしているようで、とても居心地がよかったのを覚えています。
「こういう歯科の先生っていいな」と自然と憧れを抱き、歯科医師を目指すようになりました。今では、当時の私のように当院に長く通ってくれる患者さんがいます。お子さんたちが成長していく姿を見るのもとてもうれしいものですね。
このような幼少期の経験があるからこそ、治療を受ける側の気持ちもよくわかりますし、患者さん側の気持ちに立った歯科診療ができるのではないかと思っています。

矯正治療を進めるにあたって、患者さんと向き合うなかで大切にしていることがあれば教えてください。

患者さんに共感しながら、その方に合った方法を考えてご提案することを大切にしています。
私自身、歯科の知識がまったくない状態から勉強を始めたこともあり、患者さんが抱える疑問や不安、面倒さなどはよくわかります。たとえば、矯正治療中は歯磨きの徹底やゴムかけなど細かな管理が必要ですが、すべてを完璧にこなすのはなかなか難しいものです。
正直なところ「自分だったら面倒に感じるだろうな」と思うこともありますし、患者さんの気持ちが理解できるのです。ですから、無理に押しつけたり頭ごなしに注意したりするのではなく、「毎日やるのは大変だよね」と共感しながら、その方に合った方法を提案するよう心がけています。
実際に、3カ月くらい毎回お願いしてもなかなかやってもらえないことがあれば、別の治療法に切り替えることもあります。

カウンセリングで意識していることがあれば教えてください。

カウンセリングでは、患者さんの気持ちに寄り添うことを心がけています。
カウンセリングでは、限られた時間のなかで患者さんの性格やライフスタイルを汲み取るように心がけています。どうすればその患者さんが治療を無理なく続けられるか、どういったゴールを目指しているのかをしっかり理解したうえで、その方にとってもっともご納得いただける選択肢をご提示できるよう意識しています。
また、治療を進めていくにあたって、患者さんにきちんと理屈を説明し納得してもらうことは、とても大切なことだと思います。ただやらされている感覚のままでは、モチベーションは上がりにくいですし、結果的に治療がうまくいかない可能性もあります。患者さんがしっかり理解されているかどうかを見極めながら、その方に合わせて説明を工夫するようにしています。
さらに、患者さんが何を求めているのかを見極めることも重要です。矯正治療では、見た目の改善を求める方もいれば、正しい噛み合わせに治すことを重視される方もいます。歯並びの細かい部分だけを気にしている方に、「口元が出ているから抜歯をしたほうがよい」と提案するのは、過剰な治療になるかもしれません。
教科書どおりの治療法を提案するのは間違いではありませんし、医学的に正しい提案をすることは大前提です。しかし、患者さんの気になるポイントがそこにないのであれば、それを見極めて違う選択肢も提示する必要があると考えます。
患者さんが安心して矯正治療に取り組めるように、お一人おひとりと向き合い信頼関係を築くように努めていきたいと思います。

受診を検討している方に向けてメッセージをお願いします。

気持ちよく笑顔で通院いただける歯科クリニックを目指していますので、お気軽にご相談ください。
当院では、患者さんが何を望んでいるのかをしっかりカウンセリングでお伺いし、お一人おひとりにとってもっともメリットのある治療方法をご提案することを心がけています。治療中にわからないことや不安なことがあれば、どんな些細なことでもご質問ください。納得して治療を受けていただけるよう、丁寧に説明いたします。
矯正治療は数年単位のお付き合いになります。だからこそ、気持ちよく通院いただけるよう、スタッフ一同、患者さんの気持ちに寄り添うことを大切にしています。
もし、治療中に何か気になることがあれば、遠慮なくお伝えください。その都度改善に努め、患者さんが笑顔で通える歯科クリニックを目指してまいります。



