
「福島の皆さんに、良質な美容医療・形成外科診療を提供します」形成外科専門医による肌治療・婦人科形成手術・クマ取り|おやま形成外科美容クリニック:小山 良子 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー


おやま形成外科美容クリニックの開院の経緯を教えてください。

福島県内には形成外科専門医を取得し、美容医療に関わる医師が少なく、形成外科学を基盤とした良質な美容医療を提供したいと考え開院しました。
当院は「正しい知識・洗練された技術・誠実なこころ」をコンセプトに掲げ、日本形成外科学会認定専門医による良質な美容医療・形成外科診療の提供を目指しています。
私は群馬県に生まれ東京で育ち、東京女子医科大学を卒業後、北海道と福島県の基幹病院で形成外科診療に携わってきました。東北地方は形成外科の勤務経験をもつ美容外科の医師が少なく、当院が開院するまで、形成外科の保険診療を提供するクリニックは福島県内ではいわき市にしかありませんでした。
美容クリニックの数も少ないため困っている方も多く、形成外科診療や美容医療を受けるためにわざわざ仙台や東京まで出向かれる方もいらっしゃいます。不便を強いられている福島の皆さんのために何かできないかと考え、クリニックの開業を決めました。
形成外科の知識と経験をもつ医師が確かな医療を提供するクリニックがあれば、困っている福島の皆さんのためになれるのではないかと考えたのです。福島県内で形成外科専門医が院長を務めている形成外科・美容外科・美容皮膚科クリニックは、2025年1月現在、当院しかありません。

形成外科での経験は現在の診療に活かされていますか?

はい。形成外科で学んだ基礎的な技術や手術手技・解剖の知識・合併症への対応などは今も大いに診療に役立っています。
切開・縫合・剥離といった外科の基礎的な技術から、顔〜全身にいたる解剖の知識、合併症の判断や対応など、形成外科の研修で培ったことを軸に美容診療も提供しています。
また、最新の治療や手技についての知識・情報も、日々アップデートしています。
形成外科での勤務を通じ信頼できる人脈を作れたことも今に活きています。当院は、福島県立医科大学附属病院・大原綜合病院と連携し、医療を提供しています。

おやま形成外科美容クリニックで施術を受ける場合の流れを教えてください。

まずカウンセリングで最適な施術・治療法・それに伴うリスクを説明し、ご納得いただいてから施術を受けていただきます。
当院では、施術の前に医師による診察とカウンセリングを受けていただきます。お悩みを伺い、診察をおこなって、本当にその治療法がその方にふさわしいかどうかを判断し、その方に最適な施術・治療方法をご提案します。
カウンセリングでは、施術・治療についての具体的な内容や料金をはじめ、アフターフォローについてもご説明いたします。
そのあと、施術にご納得いただけましたら同意書にご署名いただきます。枠が空いていれば、当日施術が可能な場合もあります。
カウンセリング当日の枠が埋まっている場合は、受付でご予約をお取りすることもできますが、じっくりとご検討いただいたうえであらためてご予約いただくことも可能です。当院は、LINEの診察券・ご予約もご用意していますので、インターネットでご予約いただけます。緊急時やお急ぎのご予約ご希望の場合はお電話にてご連絡をいただいております。

カウンセリングで大切にしていることは何でしょうか?

美容医療が初めての方も多いので、イメージのすり合わせを大切にしています。
当院には、美容医療を受けるのが初めての方が多くご来院されます。患者さんが抱いている美容医療に対するイメージと、実際の美容医療には大きな違いがある場合もありますので、まずその点をすり合わせるように丁寧な説明をおこなっています。
また、ダウンタイムをあまり取りたくないと希望される方も多い地域だと思います。カウンセリングでは、その方のライフスタイルを伺って、ご希望にふさわしい治療のご提供を心がけています。
オーダーメイド治療で肌悩みに対応


セレックV(CellecV)はどのようなお悩みの方におすすめの機器ですか?

薄いシミやくすみ、肌の赤み、ニキビ、毛穴の開きなど幅広い悩みにおすすめです。
セレックVは、IPL(Intense Pulsed Light・Intelligent Pulsed Light)光治療器で、一般的なレーザー機器とは異なり、総合的な肌悩みの改善に向いています。また、くすみ改善の施術と同時に肌質の改善も期待できる機器です。
さまざまな肌悩みのなかでも、日焼けや加齢による薄いシミや顔全体のくすみ、色むらなどのお悩みにおすすめしています。また、肌の赤みの改善にも強い機器なので、赤ら顔の方にも向いています。ニキビモードでは、アクネの殺菌が行えます。
光治療器はヨーロッパの方を対象にした製品が多いのですが、セレックVは韓国製で、アジア人の肌に合わせて開発・製造されているのが特徴です。5回ほど通っていただくことで施術の効果を感じていただけます、と説明をしていますが、1回の施術でもかなりご好評いただいており、当院ではリピーター率の高い施術でもあります。
美容の施術を受けるのが初めてでレーザー治療には抵抗がある方も、気軽に受けていただけるかと思います。

セレックVのダウンタイムや痛みについて教えてください。

輪ゴムで弾かれるような軽い痛みがありますが、ダウンタイムはほとんどありません。
セレックVの施術時の痛みはレーザーよりマイルドですが、輪ゴムで少し弾かれる感覚があるようです。とはいえ、麻酔クリームを使うほどの痛みではありません。セレックVには冷却機能もついているので、痛みに配慮し十分に冷やしながら施術をおこなっています。
ダウンタイムはほとんどありませんが、ほくろは施術後1週間ほど色が濃くなる場合があります。

セレックVで施術をおこなう際に先生がこだわっているポイントは何でしょうか?

基本的に2回(2パス)照射することです。
セレックVの施術をおこなう際は、基本的に2回照射します。患者さんの好みを伺ったうえで、1回ずつフィルターを変えたり、2回とも同じフィルターで照射したりするほか、部位によってもフィルターを使い分けています。
セレックVでは、波長幅が異なる9種類のフィルターを組み合わせることで、幅広い肌の悩みに対応可能です。ご希望に合わせたオーダーメイドの施術を提供しています。

吹き出し:CO2(炭酸ガス)フラクショナルレーザーはどのような悩みにおすすめですか?

肌のでこぼこの治療が得意な機器で、ニキビ跡や傷跡にお悩みの方におすすめです。
レーザーを小さな点状に、密に敷き詰めるように照射する方法を、フラクショナルといいます。CO2フラクショナルレーザーは、組織を蒸散させるCO2を肌に照射して、極小の穴を開けるタイプのレーザーです。
肌を削り、傷が治るときの力を利用して、肌のリジュビネーション(Rejuvenation)、つまり組織の再生をはかります。
肌表面のでこぼこの改善を得意とするレーザーですので、クレーターのようになったニキビ跡や傷跡・手術跡・妊娠線などの治療に適しています。
1カ月に1回程度、5回以上受けていただくことをおすすめします。

CO2フラクショナルレーザー治療の際、痛みに配慮していることがあれば教えてください。

施術中の痛みには麻酔クリームを使用し、レーザーの照射は患者さんに合わせて出力を調整します。
個人差はありますが、施術中は少しピリピリと刺されるような痛みがあり、施術後はヒリヒリした感じを当日〜翌日に感じるかもしれません。徐々に痛みは和らいでいきます。
数日後、レーザーを照射した部分に点状のかさぶたが形成されます。赤みがあるので数日は少し目立つかもしれません。
痛みの緩和には、術前に麻酔クリームを使用します。また、患者さんに合わせて出力の調整もいたします。レーザー治療は丁寧な照射を心がけています。
患者さんご自身に気をつけていただきたいことは、レーザー照射後は日焼けしないようにすることです。また、トラネキサム酸を内服していただくと、色素沈着の合併症が起きるリスクを減らせますのでおすすめしています。また、内服できない方にはトラネキサム酸の外用薬もご案内しています。
婦人科形成にクマ取り手術、形成外科の経験を活かした幅広いメニュー


婦人科形成ではどのようなご相談が多いのでしょうか?

小陰唇に関するお悩みのご相談が多く、こすれ・黒ずみ・左右差などでお悩みの方がご来院されます。
当院には、パートナーからデリケートゾーンの形について指摘された方、黒ずみや左右差が気になる方、体にぴったりフィットするパンツを履いたときにこすれるのが気になる方などがご相談にいらっしゃいます。
当院では、小陰唇縮小術・大陰唇縮小術・副皮切除・クリトリス包茎手術をおこなっています。なかでも、小陰唇が大きすぎることによるこすれ・痛み・黒ずみ・臭い・蒸れ・左右差などのご相談が多く、診察し適応であれば小陰唇縮小術をご提案しています。

小陰唇縮小術について教えてください。

小陰唇の余分な部分を切除する手術です。
小陰唇縮小術とは、小陰唇の余分な部分や、色素沈着して黒ずんだ部分を切除する手術です。当院では切開法を工夫し、端が分厚くなることを防ぎ、より自然な形状を目指す手術をおこなっています。
まず医師による診察とカウンセリングをおこない、適応となった場合、手術の日程を決めます。手術当日は、局所麻酔をおこなってから手術を開始します。手術時間は1時間ほどです。
デリケートゾーンは血流が多く出血しやすい部位のため、術後30分は院内で安静にしていただき、問題がなければご帰宅いただきます。

手術後の注意点があれば教えてください。

2週間は安静に過ごし、患部はできるだけ清潔に保ってください。
術後の痛みを緩和するために鎮痛剤を3日分処方していますが、痛みの感じ方には個人差があり、翌日までしか鎮痛剤を服用しなかったという患者さんも多くいらっしゃいます。痛みがあまりなかったとしても、1~2週間は血がにじむことがあるため、ナプキンで患部を保護してください。
また、手術当日はご帰宅後もできるだけ安静に過ごしていただき、性交渉や激しい運動は1カ月ほど控えていただくようにお願いしています。
デリケートゾーンは細菌感染のリスクも高いため、少なくとも1日に1回はシャワー、できれば石けんを使って洗い、患部を清潔に保っていただくことが大切です。

婦人科形成手術のこだわりポイントを教えてください。

患者さんとのコミュニケーションをはかること、デザインもご相談しながら決めて、縫合を丁寧におこなうことです。
患者さんとしっかりとコミュニケーションを取って、ご希望に合わせてデザインを決めるように意識しています。
また、婦人科形成は縫合の技術がとても大切だと思います。今までの経験とトレーニングを活かして、より丁寧に縫合するように心がけています。

婦人科形成以外で、先生が得意とする手術は何でしょうか?

目の下のクマやたるみを改善するための手術で、さまざまな術式に対応可能です。
当院でおこなっているクマ取り手術は、脱脂・裏ハムラ法・表ハムラ法です。脱脂だけではきれいにならないタイプのクマもあるので、目元の状態を診断したうえで、その方にふさわしい術式をご提案します。
クマ取りの手術だけに限りませんが、幅広いレパートリーをもつ医師であれば、その方にとって本当にふさわしい術式を選んでご提案できると思います。これまでの経験を活かして、多くの引き出しから選んでご提案いたしますので、当院を選んでいただければ嬉しく思います。

最後に、受診を検討されている方へのメッセージをお願いします。

受診しやすいアットホームなクリニックですので、お気軽にご相談ください。
今後は、大学病院・総合病院との連携をさらに強めて、全身麻酔が必要な手術にも対応できるようにしていきたいと考えています。
とはいえ、受診のハードルが高いクリニックではありません。美容医療が初めての方も受診しやすいアットホームな雰囲気のクリニックを目指して開院しました。これまで美容クリニックは行きづらいとためらっていた方も、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。