「形成外科医だからこそできる鼻整形があります」骨切り術を駆使した鼻整形&実際の症例を徹底解説!|KIMI CLINIC:志藤 宏計 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー
クリニックの強みを教えてください。
治療の選択肢が幅広いこと、安全性の高い治療の提供ができることです。
当院の強みは治療の選択肢が幅広いことです。高い技術力をもつ医師が、骨切り術などの専門的な治療を提供しています。
また、感染症のリスクを最小限に抑えるため、クリーンルームを配備しています。患者さんが安心して治療を受けられる環境が整っており、安全性の高い治療の提供が可能です。
どのようなお悩みで来院される方が多いのでしょうか?
鼻に関するご相談が多い印象です。
当院にはさまざまなご相談が寄せられますが、なかでも多いのは鼻に関するお悩みです。たとえば、団子鼻を改善したい・低い鼻筋を高くしたい・鼻の穴が大きい・小鼻が広い・鼻筋が太いなど、多くの方が鼻の特定のパーツに対するお悩みを抱えています。
また鼻整形のトレンドとして、忘れ鼻と呼ばれる、目立たない自然な鼻を希望される方も増えていますね。
ポイントは鼻先の仕上がり。骨切り術を駆使した鼻整形とは
鼻整形ではどのように治療方針を決めていくのでしょうか?
患者さんの理想とする鼻を伺ったうえで、適切な術式を探っていきます。
鼻は、鼻先・鼻筋・小鼻・鼻のつけ根など、いくつかのパーツに分けられます。そのためカウンセリングではパーツごとにお話を伺い、患者さんのお悩みを特定するようにしています。そのうえで似合いそうな鼻を提案したり、患者さんが気づいていないようなお悩みをお伝えしたりしながら、患者さんの理想をさらに深堀りしていきます。
適切な術式を見極める際のポイントは鼻先です。鼻先は鼻の印象を大きく左右します。たとえば団子鼻を改善したい場合、鼻先をどの程度高くするか、鼻の太さはどうするかなど、細かく説明しながら適切な術式を探っていきます。また当院では、鼻の骨切り術も提供しているので、鼻筋を細くしたい、わし鼻を根本的に改善したいといった要望にも対応可能です。
仕上がりをデザインする際のこだわりを教えてください。
希望の仕上がりを明確にし、患者さんと医師の間で十分に共有することです。
患者さんの希望を伺ったうえで、骨格的に実現可能なのか、またどのような鼻が骨格に合うかをお伝えし、デザインを決めていきます。
たとえば、写真映えする高くて尖った鼻先にしたい方の場合、理論的には可能ですが、実際に見ると鼻先が尖りすぎていて不自然に見えてしまう恐れがあります。そのため、高すぎず、尖りすぎず、自然で立体的に見えるデザインを提案し、適切な仕上がりになるように話し合っていきます。
パーツの位置関係もデザインのポイントとなります。適切な位置関係の指標の1つがACRです。ACRは、小鼻と左右の鼻の穴を隔てる鼻柱が逆三角形になる位置関係で、逆三角形に近づくほど鼻の印象がきれいになると言われています。
また、顔全体の立体感やバランスも意識しています。たとえば中顔面の平坦さにお悩みがある場合は鼻に立体感を出したり、輪郭のお悩みがある場合は輪郭形成の骨切り術をおこなったりというように対応します。
施術時のこだわりを教えてください。
鼻先の土台づくりをしっかりとすることです。
鼻先をつくる際に土台がしっかりしていないと、時間とともに沈み込んでしまいます。そのため土台づくりとして、耳介軟骨を挿入して鼻の形状を維持するストラット法や、必要に応じて鼻中隔延長をおこないます。
また挿入する素材選びも大切なポイントです。素材には、耳介軟骨や鼻中隔軟骨、肋軟骨などがあり、その方の軟骨の硬さや求める鼻の高さなどに応じて、最適なものを選択しています。
鼻整形を検討している方に向けてクリニック選びのポイントを教えてください。
症例数だけでなく、リスクに関する説明、医師の経験値、アフターフォローの充実度などを確認いただきたいです。
症例数だけでなく、リスクについての説明があるか確認するようにしてください。
また鼻の手術は、ほかの部位に比べて、高い技術力や豊富な経験値が求められます。そのため、医師の経歴や専門などから、十分な経験値や技術力を持っているか確認するようにしましょう。
その際の判断材料となるのが、形成外科での経験です。形成外科では、解剖学的な知識をもとに、多角的な視点から治療する能力が問われます。鼻の手術でも、このような能力が求められるため、医師の技術力を測る1つの指標となります。
アフターフォローの充実度も大切なポイントです。とくに整形では、長期的な経過観察が重要です。当院では、手術を受けてから3日後と1週間後に、術後早期の経過観察を実施しています。その時点で問題があれば、術後2週間で再度経過観察となります。その後も、術後長期として1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後と経過観察を継続していきます。定期的に患者さんの疑問や不安をお伺いしていますので、術後も安心してお過ごしいただけますよ。
【症例紹介】お気に入りの鼻筋を残した他院修正
この方はどのようなお悩みで受診されたのでしょうか?
他院で受けた鼻整形の修正をしたいとご相談いただきました。
この方は鼻先に尖った感じがあり自然な立体感がないこと、小鼻が垂れ下がっている感じがすることにお悩みでした。ただ、鼻筋の形は気に入っているため、残すことを希望されていました。そこで、鼻筋を残しながら鼻先に少し丸みを出し、小鼻の垂れ下がりを改善するという治療方針を打診しました。
この方の施術内容を教えてください。
違和感の原因となっていたプロテーゼを短くし、鼻先を形成したうえで、小鼻をすっきりとさせました。
鼻先の違和感の原因は、鼻のつけ根から鼻先まで入っていたプロテーゼでした。鼻先は血流が少ないため、プロテーゼなどの人工物で鼻先を覆ってしまうと皮膚が薄くなりやすく、場合によってはプロテーゼが露出してしまうリスクがあります。そのため、基本的にはプロテーゼをすべて入れ替えるのが一般的です。
ただ、この方の場合、鼻筋は気に入っているため残したいとのご希望だったので、プロテーゼを短くしたうえで鼻先は自分の軟骨に入れ替えることにしました。鼻尖形成は耳介軟骨を使ったストラット法を実施し、その上に耳介軟骨を丁寧に乗せてあげた結果、鼻先から鼻柱にかけての自然な丸みと、自然な高さのある仕上がりとなりました。
また、小鼻の垂れ下がりを改善するために実施したのが、小鼻の縁を引き上げて鼻の穴を目立たなくする鼻孔縁挙上術です。小鼻の縁を引き上げることによって、鼻の穴のバランスが整い、横から見たときにより洗練された印象に変わりました。厚みのあった小鼻の縁を一部切除し縫合したことで、印象がすっきりしたと思います。
この方のダウンタイムについて教えてください。
強い腫れが引くまでに2〜3週間程度かかりました。
2回目以降の手術の場合は、ダウンタイムが少し長くなる傾向があります。そのため、この方は強い腫れが引くまでに2〜3週間程度かかりました。
はじめて手術を受けるのであれば、1週間〜10日程度で腫れが引くイメージです。経過に関わらず、術後は1週間ギブスをつけていただきます。
術式に関わらず、出血、血腫、内出血、感染、神経障害、創離開、傷あと、左右差などのリスクがあります。これらのリスクについても、カウンセリング時に十分な説明を実施し、患者さんの理解を得たうえで、手術に進んでいます。
【症例紹介】鼻の埋もれ感を解消し洗練された印象へ
この方はどのようなお悩みで受診されたのでしょうか?
鼻筋と鼻のつけ根の埋もれ感にお悩みでした。
この方は、鼻先の丸みが気になっており、もう少し鼻筋を高く細くしたいとのご希望でした。とくに鼻筋の埋もれ感にお悩みで、鼻のつけ根が不自然に太いアバター鼻にはなりたくないとおっしゃっていました。
また手術への不安感が強く感じられたため、不安感を解消してから手術に進めるよう、カウンセリングを2回実施し、仕上がりイメージを十分に共有しました。最終的に、鼻のつけ根の埋もれ感を解消し、額と鼻のコントラストをはっきりとさせるという治療方針となりました。
施術の内容を教えてください。
額から鼻のラインと鼻先を整え、猫手術と鼻孔縁挙上術で埋もれ感を解消しました。
鼻の幅を狭くする骨切り術と、高さを出すためのプロテーゼの挿入を実施しました。その際にこだわったポイントは、額から鼻にかけて、きれいなラインをつくることです。さらに、鼻先の低さが目立つとのことだったので、耳介軟骨で鼻中隔延長をし、鼻筋から鼻先までを整えました。
鼻の埋もれ感を解消するために採用したのが猫手術と鼻孔縁挙上術です。猫手術は、鼻柱のつけ根を整える手術で、横顔の印象に影響を与える鼻唇角を改善します。小鼻を持ち上げる鼻孔縁挙上術と併用し、きれいなACRを実現しました。
術後はお悩みだった鼻の埋もれ感が解消されましたね。また、鼻の高さはありつつ、存在感が強すぎない、洗練された印象になりました。ご本人にもたいへん満足いただけましたよ。
プラスをさらにプラスにできる治療で、患者さんを幸せにしたい
先生のご経歴を教えてください。
小児病院で形成外科医としての基礎を築いたあと、イギリスに留学して頭蓋・顔面への知識を深めました。
大学卒業後、大学病院や小児病院などで形成外科の治療に携わりました。小児病院では、頭や顔の骨切り術を数多く経験しました。そこで培った頭蓋に関する知識や治療技術は、現在の診療にも役立っています。
その後、上司のすすめでイギリスのオックスフォード大学に留学することになり、大学や現地の小児病院で、頭蓋・顔面に関わる治療をメインに学びました。
帰国後は、総合医療センターの形成外科や美容外科クリニックの院長を務めました。その後自分のクリニックで患者さんに誠実に向き合いながら、よい医療を提供したいと思い、KIMI CLINICを開院して今に至ります。
形成外科から美容外科に移った理由を教えてください。
プラスをさらにプラスにするような治療を提供したいと思ったからです。
形成外科の目的は病気を治すことです。そのため、マイナスを0にするような治療のイメージだと思います。一方、美容外科では、病気を治すのではなく、プラスのものをさらにプラスに変えていくような治療を提供します。形成外科でもやりがいを感じていましたが、患者さんの日常の悩みを改善し、より幸せに生きていく手伝いをしたいと思い、美容外科に移ることを決めました。
これから訪れる患者さんへのメッセージをお願いします。
美容外科を通じてより幸せな生活を送るサポートができればと思っています。
美容クリニックはハードルが高いと感じている方も多いと思います。当院でははじめての方にも安心いただけるよう、丁寧なカウンセリングと、誠実な治療を心がけています。患者さんの生活をより幸せなものにするお手伝いができればと思っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。