「お顔の状態にあわせて最適な術式を提案します」形成外科医によるクマ取り、糸リフトへのこだわりとは | BAUM MEDICAL CLINIC 岩崎 理恵 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー
クリニックの特徴を教えてください。
必要な施術を必要な分だけおこない、最大限の効果を出すことを大切にしている美容クリニックです。
一人ひとりのお悩みに合わせ、リーズナブルかつわかりやすい料金体系で、その方にとって最適な美容施術をご提供いたします。料金体系がわかりやすいよう料金の一覧表をHPに公開しており、不要な施術をすすめることは一切ありません。
「悩みがたくさんあるもののどうしたらいいかわからない」と迷っている方には、オーダーメイド美容を提供しています。必要なことだけ、必要な分だけで最大限の効果を出すことを大切にしています。
先生は形成外科のご出身だそうですが、これまでの経験で今の治療に活きていることがあれば教えてください。
顔の解剖を熟知しているため、目元の施術に役立っています。また、術後にトラブルがあった場合も対応できます。
形成外科の医師として従事していたときは、顔面の骨折などで顔の骨格に触る症例を多数経験してきました。目周りの骨折の診療経験も多く、顔の筋肉や神経が通る位置も把握していますので、当院で提供している目元の施術に大変役立っています。
また、術後に何かトラブルがあった場合も、自分で対応できるのは強みの1つです。たとえば、目の下のクマの施術には、下まぶたが外側にめくれることで、あっかんべーした状態になってしまう外反というリスクがあります。形成外科医として外反治療も経験してきましたので、万が一外反が起きた場合も、自分で修正できます。
目元の状態から、その方に合ったクマ取りを提供
クマ取りの施術は、どのように術式を決めているのでしょうか?
骨格や脂肪のつき方、リガメントの食い込みを判断したうえで、術式を決定します。
まずはカウンセリングで、その方の年齢、顔全体の骨格、目元の骨格、脂肪のつき方、目が頬骨に対して出ているか凹んでいるかなどをじっくりと拝見します。
とくに、脂肪を支えている靭帯であるリガメントの食い込みは重視します。リガメントの食い込みが強い方は、目の下がハの字型に食い込んでいます。この場合、脱脂だけでは貧相な目元になってしまうため、複合的な施術が必要です。
リガメントの食い込みがなく、たるみがほとんど生じていない若い方では、脱脂のみで改善できるケースもあります。しかし40代以上の方には、脱脂のみの施術はあまりおすすめできません。加齢に伴い頬のボリュームロスも出ているため、脱脂のみでは寂しい目元になってしまいます。そのような場合は、ハムラ法に注入系施術を足すなどして、理想的な目元に仕上げるためのメニューを組み合わせます。
先生が手掛けられる施術では、どういった術式の適応が多いのでしょうか?
たるみや膨らみも解消できる、ハムラ法です。
ハムラ法とは、目の下にある眼窩脂肪を除去せず、適切な位置に戻してあげる方法です。シワ、たるみ、膨らみ、凹みなどすべての要素を改善できるので、加齢によるたるみが生じている方にもおすすめです。
ハムラ法には、表ハムラと裏ハムラの2種類があります。表ハムラとは、表側の皮膚を切開する施術です。脂肪を適切な位置に移動して目元をなめらかにすると同時に、たるんだ皮膚や深いしわも切除できるため、目元にハリが生まれます。
一方裏ハムラとは、皮膚ではなく結膜側を切開する方法です。表ハムラと同じように、凹んでいる部分に脂肪を移動させることで、クマとたるみを同時に改善します。
表ハムラか裏ハムラの適応は、どのように決定されるのですか?
皮膚のたるみの強度や、切開への抵抗の有無で決めています。
基本的には、クマだけが解消できればいい場合は、ダウンタイムが短めの裏ハムラが適応となります。
表ハムラが適応となるのは、皮膚のたるみや皮膚の余りが多い方、目袋が目立つ方です。皮膚を切開するため、クマとともにたるみや余った皮膚も切除できます。ただし、切開への抵抗がある方や、傷跡がどうしても気になる方もいらっしゃいます。もしもお客様が表ハムラに積極的でない場合は、裏ハムラを採用することもあります。
切開に前向きではない方には、やはりダウンタイムの長い表ハムラは、積極的にはおすすめできません。一度裏ハムラで施術を受けていただき、ダウンタイムや仕上がりをしっかり確認していただいたあとに、目の下のたるみや余った皮膚の処置を検討するのも1つの選択だと思います。
ハムラ法のダウンタイムについて教えてください。
ダウンタイムの長い表ハムラでは、なめらかになるまで3ヶ月程度かかります。
ハムラ法は、お客様が思っている以上に広範囲を剥離する、負担の大きな施術です。そのため、ほかのクマ取りと比べると、ダウンタイムは比較的長いといえます。
表ハムラの場合、表側の皮膚を切開しているため、2週間程度は腫れと内出血が出ます。そのあとはむくみが生じ、3ヶ月程度ですっきりときれいになります。傷跡に関しては、下まつ毛の際ギリギリを切開しているため、術後1週間程度で、メイクで隠せるほどには目立たなくなります。目尻側も少し切開するのですが、そちらの方が硬さや膨らみが3ヶ月程度残ります。
裏ハムラは、皮膚を切開していない分、表ハムラよりもダウンタイムは軽めです。それでも術後1~2週間は痛みや腫れが生じ、違和感がなくなるまでやはり3ヶ月程度かかります。
クマ取りの施術で重視していることを教えてください。
合併症を防ぐことや、クマの状態を長期的に見て最適なデザインをすることです。
どの施術でも、合併症を起こさないよう細心の注意を払っています。とくに表ハムラでは、外反を起こさないよう注意しています。外反は、ハムラ法が一般的になってきたことで、最近増加傾向にあるトラブルだといわれています。
組織損傷があると外反のリスクが上がるため、術中の手技に注意を払うとともに、元々外反のリスクが高い高齢の方などは、外反予防の処置も施すようにします。
また、クマが再発しないよう、根本的な原因を解決することは欠かせません。脂肪の適切な移動量や、リガメントの剥がし方、引き込み方など、長い目で見てその方のクマが再発しないための最適な方法を選択しています。
さらに、ハムラ法にヒアルロン酸注射などほかの施術をプラスすることで、よりきれいな目元になる場合は、複合的な施術も提案しています。常に、その方にとってより良い方法を模索しています。
満足度の高い糸リフトは、手技の工夫から
人気施術の1つに糸リフトがありますが、どういったお悩みにおすすめの施術でしょうか?
輪郭の緩みやたるみ、ほうれい線、マリオネットラインなど、幅広いお悩みにおすすめです。
糸リフトとは、顔の皮膚のなかに医療用の糸を挿入することで、リフトアップをする施術です。糸の刺激で肌のコラーゲン生成が活発になり、1~3ヶ月かけてふっくらとボリュームが増していきます。
糸リフトでシワを伸ばすことで、マリオネットラインやほうれい線を改善し、糸周辺にできた線維化組織が皮下組織を支えるため、糸が吸収されたあともたるみを予防します。年に1~2回定期的に受けることで、将来的にもたるみにくくなります。美肌効果もあるため、コツコツ受けている方のお肌は、本当にきれいですよ。
当院では、糸リフトのなかでも最も手軽に受けられるショッピングリフトや、螺旋状に特殊なコグ(糸から出た棘の部分)がついていることで、強力なリフティング効果が期待できるセルフロックなど、多彩な糸リフトをご用意しております。お客様の理想やたるみなどの状態に合わせて、最適な糸リフトを提案します。
糸リフトの仕上がりについて、こだわりを教えてください。
しっかりとリフトアップできるよう、手技を工夫しています。
糸リフトを挿入する際は、しっかりとリフトアップできるように施術しています。はっきりと効果がわかる仕上がりのほうが、より満足感を得られる施術になるからです。
もちろん、ナチュラルな仕上がりをご希望の方もいらっしゃいますので、その方の要望を確認して、ご満足いただけるような施術を心がけています。術後は1~2週間ほどボコつきが発生しますが、施術の直後でも、なるべくボコつきが抑えられるよう手技を工夫しています。
また、カウンセリングに来てくださる多くの方がご存じないのですが、糸リフトだけで叶えられることは、じつは限られています。糸リフトは表層部分の引き上げなので、同時に美容機器で引き締めなどを施すことで、たるみをより美しく解消できます。
そのため、糸リフトがご希望でも、ほかの施術をおすすめする場合もあります。たとえば、頬が痩せてしまっていることでたるみが生じている場合は、ヒアルロン酸でボリュームを補った方が、気になる症状が解消します。
糸リフトを適用するにしても、お客様のたるみの状態を拝見し、よりよい解消法の選択を大切にしています。
糸リフトの施術で、大切にしていることを教えてください。
お客様に極力痛みを与えず、少しずつたるみを解消する方法を提案することです。
お客様に、極力痛みを与えない方法を常に模索しています。痛みをなくすために、ただ麻酔を入れればいいわけでもありません。麻酔をすれば術後に腫れが生じますので、そのさじ加減を毎度重視しています。
また、一度たるみを解消しても、加齢によって再びたるみが生じることはあります。たるみ治療はずっと続いていくものですので、長期的な目線で施術を少しずつ提案することを大切にしています。
いきなり大掛かりな施術をするのは、心身に負担がかかるものです。少しずつ改善していけるよう段階を踏むことが、たるみをより良く解消していきながら、お客様にも負担のかからない方法だと思います。
初めての方にも安心していただけるよう、たっぷりとカウンセリング時間を設けています
診療するうえでのこだわりを教えてください。
メリットだけでなく、デメリットも具体的にお話しすることです。
施術を決める前に、リスクやダウンタイムをきちんとお伝えするようにしています。美容施術は、多少なりともリスクやダウンタイムを伴います。とくにメスを使うものはダウンタイムが長いため、どういった症状が生じ、どの程度長引くかは具体的に説明するようにしています。
当院ではモニターさんによる症例写真を公開しているのですが、今後は術前と仕上がりの写真だけでなく、術後からの経過写真も公開していこうと考えています。
仕上がりの写真はどれもきれいですが、すぐに写真どおりに完成するわけではありません。しかし仕上がりまでの経過を、施術を受けたことのない方がイメージするのも難しいため、視覚でお伝えできたらと思うのです。
ダウンタイムの過程を細かく提示し、辛い時期もあることをきちんと理解されたうえで施術を受けていただいたほうが、後々お客様が大変な思いをしなくて済むと思っています。
お客様との向き合い方で、大切にしていることを教えてください。
カウンセリングにたっぷりと時間をかけ、初めての方にも安心して受診いただけるようにしています。
美容施術を初めて受ける方には、始めやすい施術から紹介するようにしています。最初から切開するような施術だと不安も大きいでしょうし、ダウンタイムに慣れていないからこそ術後に後悔することにもなりかねません。
そのためにも、カウンセリングでお客様とお話をする時間を大切にしています。カウンセリングや雑談の時間をたっぷりとりすぎて、スタッフに「お時間です」と声をかけられることもしばしばあるほどです。
お客様にとって最適な方法をご提案いたしますので、まずはカウンセリングだけでもお気軽にお越しください。