「誰がいつ見ても正確に判断できます」根拠に基づいたセラミック治療・虫歯治療とは?|プラムシティ武蔵浦和クリニック 手嶋 昭雄 院長
今回取材させていただいた先生
インタビュアー
貴院ならではの強みやこだわりを教えてください。
患者さんのお口の状態を数値化して管理しています。複数の医師や衛生士が治療を行う中で、全員が正確に判断できるよう仕組み化しました。
従来の歯科クリニックでは歯のクリーニングが1回の来院で終わることが多いのですが、お口の健康を保つために当院では2,3回の来院をお願いしています。
また、治療やクリーニングを医師の感覚で行うのではなく、データを見た上で適切に行うことを大切にしています。お口の中の状態を数値化して管理することで、院内で誰がいつ見ても正確に判断できるような仕組みを作りました。
虫歯治療の被せ物。選択肢はオールセラミックだけではない!
虫歯治療の被せ物はセラミックが有名ですが、貴院にはジルコニアセラミックがあると聞きました。どのようなものになるのでしょうか?
セラミックよりも強度が高く、複数の白色から合う色を選ぶことができるため審美面でも人気のある素材です。
ジルコニアセラミックは、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど高い強度を持つジルコニアの表面にセラミックを焼き付けたものです。
人間の歯は表面のエナメル質と象牙質の2層構造になっていますが、セラミックジルコニアでつくった歯は象牙質部分がジルコニア、エナメル質部分がセラミックに代わるため、人間の歯と同じくらい自然な見た目になることが特徴です。
虫歯治療で神経を抜くと、その歯は徐々に白さを失い茶色くなっていき、透明感のあるセラミックを被せた場合、茶色い箇所が浮き出て見えてしまいます。
ですが、セラミックジルコニアには透明感がないため、茶色い箇所を見えないようにすることができ、さらにその上からセラミックを重ねることで自然な透明感を叶えることができます。また、セラミックは色の調節ができるため、周りの歯の色に合わせられます。
一方でオールセラミックは審美面でとても優れていますが、強度にやや不安があり、噛み合わせが強い方や夜間に歯軋りをする方が使用すると割れてしまう可能性があります。ジルコニアセラミックにすることで、審美性を担保しながらより強度の高い強い歯をつくることができるため、特に奥歯などの施術でご希望される方が増えています。
虫歯治療の被せ物で保険適用であればCAD/CAM冠(キャドキャム冠)や銀歯がありますが、セラミックジルコニアとの違いを教えてください。
大きな違いは汚れの付着しやすさと強度、さらに細かい色調の表現が可能な点です。
まず、保険適用のCAD/CAM冠はプラスチックが配合されているため、汚れが付着しやすいです。また、強度が低く割れやすいため、持ちが良くありません。見た目に関しても、色の調整ができないため人によっては浮いてしまうこともあります。
同じく保険適用の銀歯は強度が高いため割れる心配はないものの、金属アレルギーを発症する可能性があります。また、必ず材質が劣化するため、銀歯と自歯の隙間から細菌が侵入し虫歯が再発するリスクが高いです。
一方でセラミックジルコニアでは被せ物を接着するためのセメントが、保険適用のものよりも強力なため、取れにくいことが利点です。再治療が一生不要というわけではありませんが、保険適用のものよりも耐用年数が長く、壊れにくく、虫歯になりにくいのがセラミックジルコニアです。
貴院のセラミックジルコニア治療でこだわっているポイントはありますか?
歯を削ってからセラミックを装着するまでに付けていただく仮歯の形を重視しています。
セラミックジルコニアでの治療の際、歯を削ってからセラミックが入るまでの期間は仮歯で過ごしていただく必要があります。仮歯が数ミリ変わるだけで、歯茎が腫れたり仮歯が取れたりします。
仮歯は、素材を削って患者さんそれぞれにフィットするものを作るのですが、その形が雑であったり患者さんに合っていないとすぐに使用不可能になってしまうので、慎重に丁寧に作成しています。
虫歯予防のためのクリーニング施術
虫歯予防においてPMTCが有効であると聞いたことがあるのですが、どのような施術ですか?
汚れを落とすだけではなく、汚れをつきにくくする虫歯予防の施術です。
PMTCは、様々なブラシや研磨剤を用いて歯の掃除をする施術です。通常歯科クリニックで行われる歯のクリーニングは歯石を取ることがメインになりますが、PMTCは汚れを落とした後に歯の表面を磨くことで再度汚れがつかないように仕上げをします。
PMTCの流れは、まず染め出しと呼ばれる液体を使って歯の表面にあるバイ菌を可視化します。当院の染め出しは特殊で、汚れが付着してから24時間以内の部分はピンクに、それ以上経過している部分は青色に染め出されます。
ピンク色に染まった部分の汚れは歯ブラシで落とすことができますが、青く染まった部分の汚れは歯ブラシでは落とせないため、塩素の薬を使って汚れを落とします。
歯の表面の汚れを落とした後、ベルトチップと呼ばれる機械を使って歯の表面を磨き、フッ素で仕上げます。
半年に1回程度受けていただくことを推奨していますが、歯の汚れが気になる方は3ヶ月に1回お越しになる方もいらっしゃいます。フッ素が高配合のため、エナメル質の変色などが気になるという患者さんにはフッ素は塗らず、歯の表面を磨いて終わりにする場合もあります。
他にもエアフローというクリーニング施術があると聞きました。こちらはどのような治療ですか?
特殊なパウダーを使って、歯石や歯の表面の黄ばみ・黒ずみを落としたり、歯周ポケットの汚れを除去し口の中を清潔にする施術です。
エアフローは、専用のパウダーをジェット水流で歯に吹き付けることで、茶渋などの着色汚れや黒ずみ、黄ばみを効果的に落とすことができる施術です。ジェットクリーニングと呼ばれることもあります。
歯垢だけではなく、茶渋やタバコのヤニ、コーヒーによる歯の黄ばみ・黒ずみなどのステインを落とすことができるため、審美目的で受ける患者さんも多くいらっしゃいます。
保険適用の歯のクリーニングでは、超音波スケーラーやハンドスケーラーと呼ばれる器具を使い、歯石や歯垢を除去しますが、エアフローは水流の力で汚れを掻き出すのではなく吹き飛ばしていきます。歯と歯の間や矯正器具の隙間など、保険適用のクリーニングで使う機械では届かない細かな箇所もエアフローであれば効果的にクリーニングができます。
歯を綺麗にし、虫歯を予防することができる点はPMTCと同じですが、この2つの違いは「清掃できる範囲」にあります。PMTCは主に歯の表面を綺麗にするものであるのに対し、エアフローは歯と歯の間や歯周ポケットも綺麗にできるので、より虫歯予防に適しています。
愛のある丁寧な治療を提供し続けたい
プラムシティ武蔵浦和歯科のコンセプトを教えてください。
スタッフ間の友情、治療への情熱、患者様への愛情の3つの「情」を大切にしています。
まず、スタッフ間の友情については、院内のスタッフとは日々のコミュニケーションを大切に、業務内外問わず積極的に会話をしています。歯科クリニックではチームワークが重要であるため、クリニック全体の雰囲気が良くなるよう日々心がけています。
院内のスタッフだけではなく、歯科技工所さん、歯科材料販売店さん、各歯科メーカーさんなど協力会社さんとも良い関係性をつくることで、患者さんにより良い歯科治療を提供できると考えています。
次に治療への情です。医療技術は日々アップデートしているため、私たちも日々勉強を怠らず最新の医療を提供できるよう努力しています。当院では積極的に学会への参加や勉強会の開催をしており、時代の流れに沿った根拠のある治療を提供しています。
最後に患者様への愛情です。歯の寿命と身体の寿命には密接な関係があると言われており、お口の健康は人生を左右すると考えています。歯科治療は単なる流れ作業ではなく、一人一人にあった適切な診療が大切です。
カウンセリングから治療までしっかりとお時間をいただき、愛のある丁寧な治療でお客様のお口の中の健康、さらには身体の健康を守りたいと思っています。
これからプラムシティ武蔵浦和歯科に来院される方へメッセージをお願いします。
虫歯はもちろん、歯の色や形についてもお悩みがある方はぜひ一度当院へお越しください。