「価格で矯正を諦めてほしくない」全世代が安心できる治療を ヤマヂ歯科・矯正歯科クリニック 山地 晃二郎先生
ヤマヂ歯科・矯正歯科クリニックを一言で表すとどんなクリニックですか?
矯正や小児について専門性が高い治療を提供できるクリニックです。
当院は虫歯治療に加え、矯正・小児についても専門的な治療を受けられるクリニックです。家族で運営しているクリニックですが、父、母、妻、私の家族全員が歯科医師で、父と私は歯科矯正、母と妻は小児の専門資格を保有しています。
私と父の専門である歯科矯正なら、機器さえ使えれば歯並びを簡単に治せてしまいます。ただ、私たちは歯並びの良さだけでなく噛み合わせまでこだわっています。
また、小児分野を担当する母と妻は、診療を嫌がってしまう子どもとうまくコミュニケーションを取ってくれています。他院で治療が難しいと言われたお子さんでも気軽に来院していただきたいですね。
開業から40年経つヤマヂ歯科・矯正歯科クリニックですが、どのような世代の患者さんが多いのでしょうか?
お子さんからお年寄りまで幅広い世代が来院されます。
とある奥様が来院し、続いてその方のお子さん・おじいちゃん・おばあちゃんというパターンが多くいらっしゃいますね。幅広い世代が来てくれるのはありがたい限りです。
40年続いた歴史を絶やさないように、昔から来ている患者さんはもちろん、私の代になって来院するようになった患者さんも大切にしていきたいです。
開業40年が経った2022年に院内をリニューアルしたそうですが、こだわったポイントを教えてください。
家族みんなが快適に過ごせる空間を作りました。
以前の病院は、開業から40年以来改修していなかったので、すごく古かったんです。そこで、コロナの時代にも対応できる広々とした待合室の空間作りを意識しました。
例えば、広い世代が来院するのでお子さんが来院した際に遊べるキッズスペースを確保しました。また、バリアフリー設計にしたので足腰の悪い方や車いす・ベビーカー利用者も安心して入れますよ。
加えて、診療室は個室・半個室にして、検査結果や治療の資料を提供できる大きなモニターを設置しました。患者さんと一緒に歯の画像を見られるので、両者納得した上で治療方針を決められます。
インビザラインによる目立ちにくい歯列矯正を提供
貴院ではマウスピース矯正の装置にインビザラインを採用されていますよね。患者さんはどのような悩みで受けられますか?
歯全体のガタガタ・部分的な歯並びの悪さ・出っ歯・Eラインの悩みなど、幅広いケースに対応しています。
歯並びの問題なら、いくらガタガタでも抜歯をすればインビザラインで治療できます。全体矯正・部分矯正・後戻りした歯の再矯正など幅広いケースに対応できますよ。
一方で顎がすごく出ていたり隣同士の歯が部分的に重なっていたりなど、骨格的な問題なら、インビザラインだけでの治療は難しく、外科的なオペが必要になるケースがあります。
とはいえ患者さんの気持ちを尊重することが第一で、無理やりどちらかを進めることはありません。矯正治療を希望される患者さんは、あらかじめよく矯正の種類や仕組みを調べた上で来る方が多いため、患者さんの考えも考慮して最適な治療方法を提案していますね。
公式サイトを見ると、一般的な矯正費用の相場よりもかなり安く設定されていると見受けられますが、この価格設定を実現できる理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?
価格を理由に治療を諦めてほしくないため、昔から大きくは料金を変えていません。
少しでも多くの方に歯並びが良くなって快適な生活を送ってもらいたいので、ワイヤー治療は相場より価格を抑えて提供しています。価格を理由に矯正治療をあきらめてほしくないので、今後も大きく価格を変える予定はありません。
実際に、治療にかかる材料費はどこのクリニックもほとんど変わらないはずです。特殊なワイヤーを使ったとしても、10万もいかないと思います。多くのクリニックは、技術料で報酬を得ているのが現状です。
ただ、価格が高い医院・先生だから技術力があると一概には言えません。そのため歯医者探しでは、価格だけで判断せず、患者さんと真摯に向き合い、適切な治療を施してくれる歯医者さんを選んでいただきたいです。
インビザラインは自己管理が重要だと思いますが、継続して装着いただくためにどんな工夫をされてますか?
生活習慣に合わせて治療法をアドバイスしています。
インビザラインは最低20時間以上使わないと歯が動かないように、継続して適切に使わないと歯並びは治りません。
会食や飲み会など、長時間マウスピースをつけられない状態が発生する可能性がないかを定期検診で確認しています。それでも20時間装着するのが難しい方には、その場で叱るのではなく、生活習慣の改善をアドバイスしていますね。
他には、ゴムかけ・ワイヤー治療といった別の治療法も提案しています。マウスピースでの治療はなるべく継続していただきたいので、いきなりワイヤー治療を提案するのではなく、ゴムを使った治療法から提案しますね。
ゴムかけの話題が出ましたが、ゴムかけについてさらに詳しく教えていただきたいです。
ゴムかけはマウスピースのフィッティングを良くして、歯列を正しい位置に調整してくれる方法です。
マウスピースは、使用時間が短いと歯との間に隙間ができてしまうことがあります。隙間ができると歯をしっかりと押せず、計画通りに矯正が進まなくなるため、マウスピースにパンチングというゴムを引っ掛けるくぼみを作って、ゴムかけをしてもらいます。
そうすると、マウスピースがゴムの力でグッと押されて歯との圧着が良くなるので、矯正効果がしっかり出せるようになりますよ。
なお、ゴムかけの治療はマウスピースでもワイヤー治療でも行われます。ただし、3~4ヶ月に渡って患者さんの協力が必要になるため、ライフスタイルに合わせて継続できそうかを治療前に確認しています。
歯並びだけでなく、かみ合わせとEラインも整える矯正を提供したい
公式HPを見たところ、矯正だけでなく噛み合わせまで治療するそうですが、なぜでしょうか?
歯並びだけ治しても、健康面や機能面で影響が出る可能性があるためです。
当院では、歯並び矯正に加えて、きっちりと噛かみ合わせが揃っているか・顔に調和しているかまで考慮した上で、噛み合わせ矯正まで行います。
きっちり噛み合わせが整っていない場合、一時的には問題がないように感じられます。しかし、長期間その状態で過ごすと顎関節に負担がかかり、頭痛や肩こりといった全身の疾患に繋がる可能性まであります。
また、矯正終了後に奥歯しか噛み合わせが揃わない状態だと、前歯がベロに押されて歯並びが悪くなってしまうことがあります。したがって、歯並びだけでなく、噛み合わせまで治すことは歯列矯正において重要です。
実は歯並びの見た目をよくするだけであれば、専門医でなくてもできますが、噛み合わせの矯正も含めると専門知識が必要です。患者さんの快適な生活のため、当院では噛み合わせまで治し、最後までサポートしたいと考えています。
歯科矯正アンカースクリューについて詳しく教えてください。
アンカースクリューは、特定の歯の移動を効率的におこなうネジのことです。
矯正のクオリティを上げるための技術の1つが、矯正専用のアンカースクリューです。小さなネジのようなもので、歯茎の骨に直接挿入して使われます。
一般的に矯正で抜歯すると、隙間を閉じるために前歯だけでなく奥歯も動かす必要があります。しかし、前歯・奥歯も動くため、顔の全体的なバランスを崩すリスクがあるんです。
そこでアンカースクリューで奥歯を固定すると、前歯だけを後ろに動かせるため、口ごぼ改善に繋がります。もちろん抜歯しない場合でも使えます。精密な治療が可能なため、舌側矯正にもピッタリですよ。
将来的には矯正治療のクオリティを落とさずに早く治療を終わらせる方法を導入したい
40年間の歴史がある貴院ですが、今後の展望について教えてください。
矯正治療を早く終わらせる治療術を提供し続けたいです。
矯正治療は時間がかかり、患者さんにとっては大変な治療です。そこで、矯正治療のクオリティを下げずに治療期間を短くできる方法を提供できるように邁進しています。
とはいえ、まだ施術件数や科学的根拠のデータを積み上げている途中です。将来的に治療期間を短くして、大変な治療をすぐに終わらせたい方や1年以内に留学や結婚式がある方の要望にも応えたいと考えています。