
注入治療の新しい選択肢「NEAUVIA」とは?自然な仕上がりを叶える次世代のヒアルロン酸を解説| La Clinique Shinjuku:長瀬 大蔵 先生
今回取材させていただいた先生
インタビュアー



今話題のヒアルロン酸製剤・NEAUVIAについて教えてください。

従来のヒアルロン酸よりも柔らかく、弾力があり、肌になじみやすい製剤です。
NEAUVIAとは、スイスのMATEX LABが開発した新しいヒアルロン酸フィラーで、基本的にはこれまでのヒアルロン酸とまったく違うものだと感じています。NEAUVIAは全体的にじわっと膨らむテクスチャが特徴です。柔らかい弾力のあるグミのような感触で、自然なボリューム感が出ます。
少量で高いリフトアップ効果が得られ、笑ったときにぽこっと不自然に盛り上がるようなこともありません。現在の美容のトレンドは、自然な仕上がりや入れすぎないナチュラル感が重視されていますが、少量でしっかり効果を出せるNEAUVIAは、現代のニーズに合った製剤だと思います。
また、遅発性アレルギーや炎症のリスクが非常に低いといったデータもあり、海外では10年以上の使用実績があります。現段階では、日本では未承認の医療機器となりますが、効果と安全性に関するデータが豊富で、医師としても安心して使用できる製剤です。

どのような部位の施術におすすめでしょうか?

鼻や顎、こめかみ、額、えらなどにおすすめです。
基本的にはお顔のどこにでも使えますし、硬さを応用して使えば、膣の縮小などにも活用できる万能性の高さが魅力です。
こめかみ・額・えらなど幅広い部位に対応できますが、中でも特におすすめなのが、顎や鼻といった立体感の形成です。NEAUVIAの硬さは独特で、線も細くいれられるため、たとえば鼻に入れた場合はシリコンプロテーゼと同じような仕上がりになります。ほかのヒアルロン酸だと横に伸びて幅が広がるリスクもあるのですが、NEAUVIAなら少量で美しい鼻筋が叶います。


レーザー治療などと一緒に受けることは可能ですか?

耐熱性に優れているため、コンビネーション治療は大変おすすめです。
ヒアルロン酸は、熱を加えるとボリュームが減少してしまったり、吸収を早めたりするリスクがあり、レーザーやRFとのコンビネーション治療は避けるのが一般的です。
しかしNEAUVIAは耐熱性が高いことが大きな特徴で、コンビネーション治療が可能です。レーザー治療との併用で、リフトアップ効果が高まったといった報告もあるほどです。
NEAUVIAでの施術は、「ヒアルロン酸が入っているからほかの施術ができない」といった制限が一切ありません。そのため、将来的にさまざまな治療を組み合わせたい方にも適しており、長期的な治療計画を立てやすいのが特徴です。

効果の持続期間について教えてください。

9~12ヵ月以上ですが、体感の持続期間はさらに長いと思います。
NEAUVIAの持続期間は、9~12ヵ月以上といわれています。
一般的なヒアルロン酸の持続期間は、6~12ヵ月です。なかには、もちがいいといわれるヒアルロン酸もあるのですが、もちがよくても効果がゼロになるまでの期間が長いだけであって、なじんですぐに2割程度減ってしまうことも少なくありません。施術から1~2ヵ月後にリタッチを入れることも、実はよくあることなのです。
その点、NEAUVIAは施術後のリタッチが圧倒的に少ないという実感があります。弾力性と耐熱性に優れ、2種のアミノ酸(グリシン・L-プロリン)を含有することで、ヒアルロン酸の吸収を軽減する作用も期待できるため、設定された持続期間よりも体感はさらに長いと思います。

リタッチが少ないなら、コスパも良いのではないでしょうか?

安価なヒアルロン酸よりも、長い目で見るとコスパは良いと思います。
NEAUVIAはボリューム感が出るため、従来のヒアルロン酸であれば2本使う施術も1本~1本半で仕上げられます。
当院での一般的なヒアルロン酸製剤の価格は、ジュビダーム1本1cc 99,000円~、リデンシティーⅡ1本1cc 99,000円~であるのに対して、NEAUVIAは1本 121,000円~と、少し高めです。ただ、リタッチも少なく施術回数も減ることを考えると、長い目で見ればNEAUVIAの方がコスパが良いと思います。
また、ヒアルロン酸は水を吸収するため、注入を繰り返すことで妙に膨らんだヒアル顔になってしまうリスクがあります。その点、注入回数を減らせるNEAUVIAなら、ヒアル顔になるリスクも大幅に下がります。
テクニックが必要なNEAUVIA注入は、症例数豊富な医師にお任せを

NEAUVIAの施術には、テクニックが必要ですか?

ヒアルロン酸に慣れている医師でないと、扱いにくいと思います。
NEAUVIAは、ヒアルロン酸に慣れているだけでなく、解剖学への深い理解をもつ医師でないと扱いにくいと思います。なぜなら、ヒアルロン酸の吸収を防ぐための架橋剤として、従来のヒアルロン酸製剤で一般的なBDDEではなく、PEG(ポチエチレングリコール)が使用されているからです。
グミのように形を保ちやすい一方で、注入時の圧力や角度、深さなど細かな調整が必要です。そのため、狙った部位に丁寧に注入し、自然な仕上がりを実現するには、注入層や注入法への理解、手技の繊細さが求められます。
ヒアルロン酸注入を得意とした医師ならそれほど問題にならないと思いますが、鼻や顎などの輪郭部位をやっていない医師や、極細の針を常用している医師は、入れにくさを感じるかもしれません。NEAUVIAでの施術をご希望の方は、ヒアルロン酸注入の症例数が豊富な医師を選ぶことをおすすめします。

NEAUVIAのなかにもいくつか種類があるようですが、先生はどのように使い分けていますか?

私が使用しているのは、INTENSE(インテンス)とINTENSE FLUX(フラックス)です。

INTENSEは硬さがあり、鼻や顎、輪郭などに向いています。INTENSE FLUXは非常に万能で、注入したあとに指先でなじませて伸ばすことができます。とくに恩恵を受けるのは、下に筋肉や骨のない頬の辺りです。深いように見えて実は浅い部位のため、INTENSE FLUXを注入したあと、頬の形に合わせてなじませることが可能です。
ほかのヒアルロン酸には入れた形で固まってしまうものもありますが、INTENSE FLUXなら比較的どんな入れ方にも対応するため、医師目線から見ても失敗が少なく扱いやすいといえます。
なじませられるのは、注入したあと数分程度です。そのため、自然に横に広がってしまったり、ご自分で触ったときに広がってしまったりする心配もありません。

長瀬先生がNEAUVIAの注入時にこだわっていることを教えてください。

自然な仕上がりになるよう、その方の骨格や喋り方に合わせて注入する箇所を細かく調整することです。
私が大切にしているのは、自然な仕上がりです。どんな症例にも過剰にヒアルロン酸を使用することはないため、不自然な盛り上がりや光沢が生じることもありません。
また、浅いところか深いところに注入するかで、仕上がりに差が出ます。どちらが正解ということはないのですが、その方の骨格や、喋ったときのお顔の動きによって、ヒアルロン酸を入れることで不自然な盛り上がりができてしまう箇所もあります。そのため、仕上がりがより自然になるよう、カウンセリング時にお顔をしっかり拝見し、注入する層を慎重に見極めています。
他院でヒアルロン酸注入を受けて不自然になってしまった方には、なぜ不自然になったかを説明し、当院でいったんリセットします。「こうならないためにこう入れましょう」といったご提案をし、その方にとって最適な方法で注入していきます。

NEAUVIAの施術を受けた方の反応を教えてください。

圧倒的に質が良いと、多くの方に喜ばれています。

初めてNEAUVIAを受けた方からは、「少量でも変化がわかる」「仕上がりが自然」「注入直後から異物が入っているような違和感がない」といった、ポジティブなお声をたくさんいただいています。
とくに、額に注入した方からは、「それまでのヒアルロン酸はどうしてもぶよぶよした感じがあったが、NEAUVIAにしたら圧倒的に質がいい」と言っていただけました。額やこめかみ、輪郭など、骨の部位を作ったときにとくに違いを実感されるようです。
また、硬めのヒアルロン酸では難しい涙袋も、私はNEAUVIAを使用しています。独特なゲル特性を活かして、自然でありながらぷっくりとした美しい涙袋を形成できます。その結果、お客様から「初めて理想的な涙袋になった」と喜んでいただけました。
確信が持てるものだけをご提供。安心してお任せください


長瀬先生は、どういった施術を得意とされていますか?

目、鼻、顔の整形、小顔形成を得意としています。
お肌全般の診療をおこなっていますが、グループ内では主に外科の手術を担当しております。外科では、目、鼻、輪郭、脂肪吸引など、基本的にはすべて手掛けており、そのなかでも目、鼻、顔の整形、小顔形成を得意としています。それにともない、レーザー治療、ヒアルロン酸やボトックス注入も並行して提供しています。
手術か注入治療にするかなどの判断基準は、お客様の希望が叶うかどうかを第一に考えています。外科手術のほうがお客様のご希望をより叶えられる場合は、ダウンタイムやリスクを説明したうえで手術をご提案しますし、なるべく日常生活に差し支えないようにしたいということであれば、注入治療での施術をご提案します。
当然、注入治療ではできるけれど手術ではできない症例もあります。カウンセリングでお客様としっかり相談しながら、その方に最も適した方法を選択してもらうようにしています。

先生が美容医療において大切にされていることを教えてください。

適応を見極めることと、良いものだと確信を持てるものだけを提供することです。
私が美容医療で大切にしているのは、その人らしい美しさを引き出すことです。カウンセリングでは、その方のお悩みや理想のイメージをしっかり伺ったうえで、本当に必要なことだけをご提案するようにしています。適応ではないけれどお客様がやりたがっているからやる、ということは絶対にせず、うまくいくと確信をもてた施術のみをご提供しています。
私が美容外科医として従事し始めた15年ほど前に比べると、現在は製剤や美容デバイスなどの選択肢が大幅に増えました。あらゆる製剤や技術を実際に試し、お客様にご提供する前に慎重に取捨選択をおこなうようにしています。効果はもちろんですが、安全性やダウンタイムの短さも大切です。
信頼できる製剤や技術を使って、日々アップデートしながら、安心して受けてもらえる施術を心がけています。お客様にとって最適な解決法をご提案しますので、まずは、気軽な気持ちで相談していただければと思います。