歯を白くするだけじゃない！？パイオニアに聞くホワイトニングの最先端|ティースアートクリニック椿 知之先生

当店では、カウンセリングの際に実際にお客様のお口の中を見させていただき、歯の状態やどれくらい白くなるかを把握します。そのうえで、各種ホワイトニングメニューについて詳しく説明したうえで、豊富なメニューから患者さん自身にご選択いただいています。

ホワイトニングメニューにはそれぞれメリットとデメリットがあるので、その点もご説明します。来店の際は、費用や通院回数、希望の本数など、ご希望をお聞かせくださいね。

個人差はありますが、歯科医院で行うオフィスホワイトニングであっても、数回通院して施術を受けないと十分な白さにはなりません。

しかしブライトホワイトなら、低濃度でも効果的に歯を白くするニューヨーク大学で開発したホワイトニングジェルを塗布し、プラズマライトを歯全体に当てられるので通常1回でホワイトニングが完了します。

ブライドホワイトは、私が知る中で最も効果的なホワイトニングですが、施術には高輝度プラズマライトを照射するブライトスマイル3000（BRITE SMILE 3000)が必要です。この機械はレーシックなどを開発した著名なNASAの科学者であるジョン・ワーナー博士が開発しました。

優れたホワイトニング効果のあるブライトスマイル3000ですが、日本ではわずか20台程度しかなく、残念ながら現在、新たに日本では手に入りません。そのため、ティースアートクリニックのみで行われているホワイトニングとなっています。

LEDライトは光の集まりですが、プラズマライトは波長が広く、より高いホワイトニング効果が期待できます。さらに、冷却装置も備えていて、冷却しながら長時間、ホワイトニングが可能です。そのため、1回の照射で8～10段階まで白くできますよ。

また、独特な照射校の形状によって、多くの歯を一度に白くできるのも、ならではのメリットですね。

もちろん、LEDライトのほうが開発費用は安く、機械自体を安くできるというメリットがあります。しかし、効果についてはプラズマライトに及びません。

通常のホワイトニングでは、明るさのトーンを上げて白くするので、どんなにホワイトニングしても不自然な白さにはなりません。陶器のような白い歯にするには、セラミックの被せ物をするのが簡単な方法です。しかし、セラミック治療は高額な費用がかかるだけではなく、健康な歯を削ることになります。

一方、歯のマニキュアは、歯に特殊な樹脂を塗布して固めて歯を白くみせる方法です。歯そのものを白くするのではなく、歯の上から白く塗る形なので、陶器のような白さも可能です。

しかし、歯のマニキュアは技術が必要なため、日本で施術している歯科医院は多くありません。それだけにティースアートクリニックならではのメニューとしておすすめしています。

歯のマニキュアはメニューによって、白さを維持できる期間が、1週間程度、約3カ月、2〜5年と異なります。当院では長期間白さを維持できるメニューが人気です。

陶器のように真っ白にしたいというケースだけではなく、通常のホワイトニングでは白くするのが難しい場合に特におすすめです。

ホワイトニングでは白くなりにくい歯としては、虫歯治療などによって神経を除去した歯やテトラサイクリン系抗生物質により変色してしまった歯があげられます。

オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師か歯科衛生士が施術するため、高濃度のホワイトニング剤の使用が可能で、光を当ててホワイトニング剤を活性化させます。そのため、効果的に早くホワイトニングできますよ。

一方ホームホワイトニングは、自宅でお客様自身が行うので、オフィスホワイトニングの10分の1程度の低濃度のホワイトニング剤しか使用できません。

基本的にライトの照射は行なわず、白くなるまで毎日最低でも2週間ほどホワイトニングを実施する必要がありますね。

オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は、保存性を高めるために酸性の薬剤を採用しています。そのため、歯の成分が溶け出す現象である脱灰が起き、色戻りがしやすいといわれていました。しかし、最近は、ホワイトニング剤の種類にもよりますが、あらかじめ中性に調合するため、後戻りしやすいということはありません。

また、ホームホワイトニングは、時間をかけて徐々に白くなるホワイトニングです。そのため、結果的に長期間白さが維持されたように感じることもあるでしょう。

オフィスホワイトニングは歯科衛生士が施術をするからこそ技術力が大切ですが、ティースアートクリニックでは、患者さまにとって負担の少ないオフィスホワイトニングを推奨しています。

なお、オフィスホワイトニングの場合、半年に1回のメンテナンスを受ければ白い状態を維持できます。色が完全にもどってしまってからもう一度ホワイトニングすると、費用がより多くかかってしまうので、半年に1回のメンテナンスにお越しいただくようご案内しています。

便宜上歯科医院にはしていますが、1998年に開業以来、患者様を“お客様”とお呼びし、お客様として接しています。それは、通常の歯科医院なら虫歯や歯周病の治療や歯のメンテナンスがメインですが、ティースアートクリニックではホワイトニングがメインだからです。

エステサロンではお店に来たお客様は施術を受けることでリラックスしたり、ストレス発散したり、楽しめるので笑って帰れると思います。ティースアートクリニックもそういったサービスが目標です。

ティースアートクリニックの新宿店は、伊勢丹内にありますので伊勢丹の接客研修を受けています。お客様がホワイトニングをする時間を楽しんでいただけるように、他の店舗でも同じような研修を実施していますよ。

店内が非常にきれいと評価されていますが、歯科医院に対して苦手意識をもっている方も少なくないので、歯科医院に見えない内装にこだわっています。全体的に茶色系の落ち着いた内装で、施術を行う部屋は個室です。

診療台は、当初マッサージチェアにすることも考えました。しかし、それではお口のクリーニングがしにくいため、通常の診療台にし、マッサージチェアにすることは断念しました…。しかし、いかにも歯科医院らしいブラケットテーブルやライト、自動的に水が出る機械などは外しています。

また、ホワイトニングで使用する機械もワゴンを使ってお客様の目に入らないようにしました。そのため、お客様からすると椅子だけが置いてあるように見えると思いますよ。

1990年代当時でもデンタルエステという言葉はありましたが、その内容はセラミック治療でした。白いセラミックのかぶせ物を入れるなら高額な費用がかかりますし、健康な歯を削らねばならないので「それは“エステ”ではないのでは？」と思ったのです。

ネイルサロンも全国各地に出店し始めていた時期なので、ネイルサロンに行くような感覚で歯を削らずに白くできるお店があったらいいのではと考え、今のスタイルに至りました。

私は1988年に日本歯科大学を卒業し、その後しばらく一般的な治療に携わり、1990年より米国ハーバード大学歯学部に留学して審美歯科を学びました。現在も年2回、アメリカで行われる審美歯科学会に出席して常に新しい技術を学び、日本で提供しています。

ティースアートクリニックは、日本とアメリカのホワイトニングカンパニーと提携しており、安全で効果的なホワイトニングを研究、実践し続けています。

ホワイトニングは歯を傷めるという見解もありますが、そのようなことはありません。ホワイトニング剤の中には、一時的に歯のカルシウムが溶け出す脱灰という現象が起こるものもありますが、それはコーラやオレンジジュースなど日常生活で口にするものと同程度です。

また、アメリカは訴訟大国ですが、30年以上前からホワイトニングが普及しており、ドラッグストアでもホワイトニング剤が問題なく販売されています。

実は大学卒業当時から、私は虫歯予防に取り組みたいと思っていました。しかし、予防への意識が低い当時の日本では費用の問題もあり、現実的に難しかったため、その時は断念しています。

しかし、オフィスホワイトニングによって歯の対酸性が高まり、虫歯予防になるということが分かりました。ホワイトニングが十分普及した今だからこそ、これからのティースアートクリニックの使命は虫歯予防だと考えています。ホワイトニングを通じて、虫歯大国という日本の汚名を返上することに貢献することが目標です。