「目標はクリニックが不必要になる未来」元商社マン外科医浅野先生が語るGinza78Clinicの未来

〈聞き手＝ゆめみ大福🤍（キレイレポートアンバサダー）〉

僕はもともと日本の会社で営業マンをしていて、30代で辞めて一から勉強して、大学に入り直して医者になったんです。

働き盛りの頃に遊んでたし、勉強はしてたけど座ってるだけだったんで、50歳でもこんな疲れてない感じなんですよ（笑）

大学卒業後、JICAに3年くらいいて、その間にスペイン語をマスターしたんですよ。

その後、スペイン語を話せる人材を募集していた商社に入社して、グアテマラに住みながら中米カリブ海周辺をずっと営業でまわってました。

でも、このままだと日本に戻れなくなるって思ったので仕事を辞めて地元に戻り、その後地元で1年程塾講師をしながら、いわゆるフリーターのような生活を行っていました。

地元の勝浦は田舎なので、このままだと仕事を見つけるのも難しいのかなと思って「そうだ、医師免許取ってみよう」と思い立ったんです。

大学卒業後は2年ほど岐阜で研修医をして、大手美容外科の福岡院へと移っていきました。

大手美容外科の福岡院にいた時は、ありがたいことに患者さんも施術数も多くて、二重や糸リフト、ボトックス、ヒアルロン酸、埋没等の手術を数多く施術させていただきました。

施術を通じて実力はもちろん、院長として振舞えるかどうか、スタッフを上手く回せるかどうか試されていた期間ですね笑

そこで結果を認めていただき、43歳頃の沖縄院の院長として4年ほど務め、その後韓国資本のクリニックに移籍しました。

勤務していたクリニック自体が、外科的治療から皮膚科治療にシフトしていったことで、扱う手術の幅が狭くなり、患者さんのニーズとずれが生じ始めたんです。

そうすると、このクリニックでできることを勧め始めてしまうんですよね。

「これは、皮膚科治療でもいいけど、骨切りでもいいかもな……？」という患者さんに、皮膚科治療を勧めてしまうような場面も出てきて……。

そういった経験があって、施術の引き出しが広くて、皮膚科治療だけでなく外科治療も行ってる韓国系のクリニックに移ったんです。

韓国ってまず一通りの施術を経験して、そのあとは自分の専門に専念するんですよ。

骨切りの先生は1日切ってるので寸分の狂いもなく正確なうえ、施術もとにかく早いんですよね。

本部に3、4回施術を見にいったことがあるんですが、やっぱり経験数が段違いだから余裕があって、ここまで極めた人には勝てないなって。

骨切りやってみたかったんですけど、今から僕がやったところで……と思い直して、糸リフトに特化していくことにしたんです。

糸リフトには、下から持ち上げる方法と上から引っ張り上げる方法があるんですが、上からの場合フェイスラインは上がっても、ほうれい線を動かすのが難しいんですよね。

大手美容外科の時代に、えくぼのあたりから糸を入れて頬を引き上げるっていうのをやっていて、先日友達が試してみたらやっぱりいい感じだったんで、じゃあやっちゃおうかなって。

5年くらい前は3、40代の方が多かったんですが、最近は20代の方で、たるみじゃなく皮膚の「たわみ」を気にしていらっしゃる方も増えています。

今は女性が多いんですが、最近は男性、特に経営者などの富裕層の方が多く通われてますね。 あと、若々しい方が景気よく見えるってことで、株主総会の前に来られた方もいらっしゃいましたよ。

糸リフトでは半年から1年スパンでリピートしてくださっている患者様もいらっしゃいます。ただやっぱりまだまだ「はじめてやってみます」っていう新規の方が多いですね。

リピーターとは違うんですが、担当した患者さんがお知り合いを連れて来てくださることもありますよ。ついさっき糸リフトの施術をした方も、わざわざ大阪から来てくださったんですよね。

糸を入れた際。寝た状態のまま施術を終えるクリニックが多いと思うんですけど、僕の場合は入れた状態で一旦患者さんを起こして、座った状態でどのくらい引き上げるかを一緒に確認していきます。

やっぱり上げればヨレ感が出るんで、初回の患者さんの場合は特に心配される方が多いんですよね。

なので、糸を入れた状態で実際に見ながら「今回はこのくらいにしときましょうか」と細かく調整していくことで、安心していただけるかなって。

回数重ねている方は絶対に馴染むってわかっているので、キュンキュンに引っ張って「とにかくやれるだけやってください」って方もいらっしゃいますよ（笑）

20歳のピチピチの子が「たるみが気になるんです」ってくることもあるんですがそれは誰にでもある「たわみ」！

若いうちは本来の位置に簡単に戻っちゃうので、SNSでよく見る糸リフト直後の状態が続くわけがないんです。

そういう場合は、HIFUとかポテンツァで熱を加えてギュッと引き締めた方がいいよっていう感じで、見極めてご提案します。

逆に、タルタルなのにHIFUをやりたいってなると、糸の方が手っ取り早いよってお話しします。

自分の治療目的と術式が合わないと、患者さんが損しちゃうので、そこはこだわってしっかりカウンセリングしていますね。

目頭切開、目尻切開でぱっちり二重にした患者さんだったんですが、持ち物も表情もお化粧も変わっていって「自分が施術したことで人生を楽しめるようになったんだな」ってすごいうれしかったです。

僕、実は僧侶でもあるんですよ。

仏教の世界では「人間は業の力で生まれて、与えられた姿は変えようのないもの」と言われているんですが、オペによって、悩みを抱える人の人生を良い方向に変えていくことは、ある意味善行なのかなって思いますね。

生きとし生けるすべての生命が幸せでありますようにって思いながら、患者さんと向き合ってます。

きれいになったら楽しくなって、外に出たくなって出会いの場所に行っちゃうとかね。

「これやったらどうなっちゃいますか？」って心配ならやめなさいよ、心配事を増やすためにやるもんじゃないよって。

「施術を受けたら人生楽しくなって、クリニックが必要なくなった」ここを一番の目標にしてほしいなって思うんです。