「一人一人に合った施術で人生をより豊かに」不必要な施術を行わない医師の信念 ノリス美容クリニック:千原良友

私はもともと日本泌尿器科学会専門医で、膀胱がんや前立腺がんの治療を専門にしていました。命を救ったり泌尿器疾患の治療を通して、患者さんの生活の質（QOL）の向上を目指していました。

しかし、泌尿器科での治療の多くが「尿の出が悪くなった」などの機能の低下に対応するもので、患者さんの幸せを直接目指すものではありませんでした。

また、がん治療を通じて「本当はこんな人生を歩みたかった」と、人生に対して後悔を抱いている患者さんを目にし、限られた人生をもっと自分らしく、そして楽しく生きてほしいと強く思うようになりました。

このような経験から、がん治療や泌尿器疾患治療で培った高い技術を活かして、自身のコンプレックスに悩む人たちを幸せにする手助けがしたいと思い、美容医療の道へ進むことを決めました。

私が心がけているのは、患者さんの幸せをいつも第一に考えること。そのために、最初にしっかりとしたカウンセリングを行い、本当に必要な施術を見極めることを大切にしています。

無駄な施術は修正手術の沼に陥って、患者さんの未来を壊してしまうので絶対に行いません。SNSで話題になっている施術は、すべての人に合うわけではないので、それぞれの患者さんに合った最適な提案を心がけています。

術後のフォローアップも、私にとってはとても大切な時間です。患者さんが不安に思うことや疑問に思うことがあれば、すぐに解消できるよう私自身が24時間LINEでフォローしています。患者さん一人ひとりとしっかり向き合い、それぞれの幸せを追求することが私の美容医療に対する姿勢なんです。

包茎手術を希望する患者さんたちは、日々の生活で感じる不便さや衛生面での心配、そして性生活における自信の欠如など、様々な悩みを抱えています。

それぞれが違う悩みを持っているものの、みなさん一つの共通点を持っています。それは、体に対するコンプレックスを克服し、より自信を持って生きていきたいという願いです。

そもそもクリニックへ足を運ぶこと自体勇気がいるはず。あまり他人に見せる箇所ではないですからね。まずはそのハードルを超えて手術を受けていただいているわけですから、私自身も患者さんの気持ちに全力で向き合います。

術後に患者さんが自信を取り戻した姿を見ると「自信を持つために自分を変えたい」その気持ちに応えることができてよかったと、日々やりがいを感じますね。

包茎手術には、いくつかの方法があって、それぞれに特徴がありますね。大きく分けると、切る手術と切らない手術があります。

まず「切る手術」には二つの主な方法があります。一つ目は「根部切開法」と呼ばれ、陰茎の根本近くで皮膚を切除する手法です。ただ、この方法だと時間が経つにつれて皮膚が伸びて、切開痕が目立ってしまうことがあるんです。

もう一つは「亀頭直下法」といって、亀頭のすぐ下の冠状溝（カリの部分）で皮膚を切除し縫合します。この方法なら、傷が隠れやすく目立ちにくいですよ。

そして「切らない手術」は、余っている皮を糸で留めるだけの方法です。手軽なように見えますが、実は糸が切れたり緩んだりして、元に戻りやすいため、あまりお勧めしていません。

当院での包茎手術では「亀頭直下法」を採用しています。先ほどもご紹介した通り、この方法は亀頭のすぐ下で余分な皮膚を切除するため、傷が目立ちにくいことが特徴です。

泌尿器科医として、がんの治療など繊細な技術が要される場で培ってきた高い技術を活かし、患者さん一人ひとりの状態に合わせて皮膚をどれくらい取り除くかを正確に見極め、審美面はもちろん勃起時に皮膚が突っ張ることなく、快適に過ごせるように手術を行なっています。

睾丸摘出手術とは、男性ホルモンの約95%を生成している睾丸を摘出することで、心身を女性化させるための手術です。男性ホルモンを減少させることで、身体面では筋肉が減少し脂肪の付き方が女性的になり、精神面では男性としての性欲の減少や柔らかな性格に変化することが期待できます。

ただし、手術を受けるには性同一性障害の診断書が必要なのですが、診断にはおおよそ半年ほどかかるので早い段階からの準備が大切です。

この期間の中で「本当に手術は必要なのか」をじっくり時間をかけて悩み、決断した方が来院されるので、年間30名ほどこの手術を希望する方が相談に来ますが、ほぼ全員手術まで行なっていますよ。

睾丸を摘出すると中身を失った陰嚢だけが残るため、見栄えが気になる方はセットで切除を行うことも可能ですが、性転換手術を行う際に必要な器官なので残す方が多いですね。

男性ならわかるかと思いますが、睾丸にボールが当たると、なぜかお腹の底がジーンとなりますよね。

この現象と同じで、局所麻酔をかけても腹部の臓器を包んでいる腹膜が睾丸と繋がっている血管・神経に接しているため、痛み自体はどうしても感じてしまいます…。

痛みを顧みずに行えば10分で終えられる手術なのですが、当院では患者さんの反応や状態を見ながら30分かけて丁寧に手術をすることで、できるだけ痛みを感じないようにしています。

費用の関係もあり局所麻酔を希望する方が圧倒的に多いですが、どうしても術中の痛みが心配な方は全身麻酔での手術も可能なので、一度ご相談ください。

手術を受けた当日は、傷口がまだ柔らかい状態で出血の可能性もあるため、ゆっくりと安静に過ごしていただきたいです。翌日になれば、お体の具合が良ければシャワーを浴びたり、痛みが気にならない程度であればお仕事にも戻れます。

手術で入れる、内部の血液を排出する「ドレーン」という管は翌日には取り除きますので、ご安心ください。そして、約1週間後には抜糸をして全て終了となります。手術後の回復もしっかりサポートしますので、どんな小さなことでも気になることがあれば、遠慮なくご相談くださいね。

みなさん女性的な体になるために手術を受けられるので求められている姿ではありますが、男性器の生殖機能は失われるため、子どもを作ることはできなくなります。なので、将来的に自分の子どもが欲しいと考えられている方は、自分の気持ちとじっくり向き合って手術を検討してくださいね。

精神的な面では、性格が穏やかになったり、性欲の変化など、男性ホルモンが減ることでさまざまな内面の変化が見られます。一方で、女性ホルモンが増えることで、更年期障害のような顔のほてりや発汗など、女性特有の症状が出ることも。

なので、ホルモンバランスを整えてより女性的な自分らしさを感じられるように、術後はホルモン注射を定期的に行う方が多いですね。睾丸を取り除くことで投与するホルモン量が少なくて済むため、投与を行う上での副作用を抑えることができ、長期的に見ても体への負担が少なくなるんです。

幹細胞治療とは、患者さん自身の脂肪組織から採取した幹細胞を用いて、肌や体の様々な組織や細胞を若返らせることを目的とした最先端の再生医療です。

幹細胞には、傷ついた組織に集まり修復する能力(ホーミング効果)があります。そのため、幹細胞を点滴で投与すると加齢によって傷ついた全身の細胞の若返りが期待できます。ただし、細胞は年齢を重ねると共に劣化していくので、若いうちに細胞を採取して治療を始めることが望ましいですね。

最近よく耳にするようになりましたがこの分野はまだ新しく、高度な知識や技術を持った医師はそれほど多くありません。しかし、私は国内外の研究機関で長年にわたり幹細胞研究を行なってきたので、患者さんからのどのような質問にも自信を持って答えられるほどの知識、治療の技術があると自負しています。

幹細胞治療はまだまだ普及し始めたばかりで、クリニックによって品質にばらつきがあります。医師の理解が追いついていないだけでなく、幹細胞自体の品質に対する意識もまだ低いように思います。

当クリニックでは、皆様に安全で効果的な治療をお届けするために、徹底的に使用する幹細胞の品質にこだわっており、日本トップクラスの技術を誇るグランソール免疫研究所にて幹細胞の培養を委託しています。

幹細胞治療の品質を決めるのは、培地(細胞が必要とする栄養素を含む液)の質や細胞が分裂する回数、そして幹細胞としての特性をしっかり確認しているかどうか。こうした細部にわたる技術により、患者様に高品質な治療を提供することができるんです。

そもそも再生医療自体には、「線維芽細胞」を用いる方法と「幹細胞」を用いる方法の2種類があります。線維芽細胞はお肌の再生を助けるコラーゲンやヒアルロン酸を生成する細胞なので、肌治療のみの場合は効果がありますが、全身の細胞を再生することはできません。一方で、幹細胞は肌だけでなく全身の細胞を再生する力を持っています。

冒頭にも少しお話しましたが、美容クリニックに足を運ぶこと自体、勇気が必要だという人が多いと思います。内科や耳鼻科などの生きていくために必要な病院ではなく、自分のことを好きになるために行く場所なわけですから、まずはご自身のコンプレックスと向き合うことから始まりますよね。

そんな辛い過程を乗り越えて「好きな自分になりたい」「自分を変えたい」その一心で当クリニックに足を運んでくださっているので、これからもその気持ちに応えられるように努力を怠らず成長していきたいです。

また、まだまだ正しい知識と治療が普及していない幹細胞治療においては、美容医療業界全体の治療レベルを高めるためにも、さらに力を入れていきたいですね。